新命名の小惑星発表 日本の研究者や地名も

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【2014年7月30日 IAU小惑星センター

これまで発見された小惑星のうち、新たに180個に名前が正式に付けられた。日本に関連する人名や地名8件のほか、大御所シンガーや国連団体などもその名が冠せられている。


6月30日からフィンランド・ヘルシンキで開催された国際会議「小惑星・彗星・流星2014」において、新たに命名された小惑星が発表された。今回発表された180個のうち、日本に関連した命名は以下。

小惑星名由来
(7021)
Tomiokamachi
福島県双葉郡富岡町
(16261)
Iidemachi
山形県飯豊町
(22106)
Tomokoarai
荒井朋子さん
千葉工業大学 惑星探査研究センター上席研究員
(7526)
Ohtsuka
大塚勝仁さん
東京流星ネットワーク代表。太陽系小天体研究者
(18453)
Nishiyamayukio
西山幸男さん
アマチュア天文家
(92614)
Kazutami
浪越和民さん
発見者友人
(24984)
Usui
臼井文彦さん
東京大学大学院理学系研究科特任研究員。長年にわたり赤外線天文衛星「あかり」の運用に従事。その全天サーベイ観測データから5120個のデータが収録された小惑星カタログを作成し、それを用いた科学成果を数本の論文として発表
(8633)
Keisukenagao
長尾敬介さん
東京大学大学院理学系研究科教授。隕石の希ガス同位体分析を専門とし、探査機「はやぶさ」が持ち帰ったサンプルから小惑星イトカワの宇宙線照射の歴史を解明

この他には「ナスミス式反射望遠鏡」にその名を残すイギリスの技術者ジェームズ・ナスミス((5680) Nasmyth)など天文学・科学に貢献した人々や、コロンビアの作家ガブリエル・ガルシア=マルケスさん((12353) Marquez)、アメリカの歌手アレサ・フランクリンさん((249516) Aretha)といった各分野の著名人、また国際連合教育科学文化機関((274300) UNESCO)のような団体名も小惑星に命名されている。

小惑星はまず発見時に仮符号がつけられ、その後発見者が名前を提案して国際天文学連合(IAU)が正式に承認することになっている。今回の追加により、これまでに名前が付いた小惑星は全部18739個にのぼる。


小惑星の位置や軌道を「ステラナビゲータ」で表示

命名された小惑星を天体シミュレーションソフト「ステラナビゲータ」で表示することができます。[ツール]メニューから[データ更新]をした後、小惑星番号や名前で検索を行ってください。

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