2007年 7月

宵の間、西の空には北斗七星から伸びる「春の大曲線」が残っている。東には七夕の「おり姫星」と「ひこ星」、すなわちこと座のベガとわし座のアルタイルの姿もあるが、夜がふけるまでは高く昇らない。南では木星がひときわ明るく輝いていて、すぐそばにはさそり座の赤い1等星アンタレスも見えるだろう。

夕方の空を彩り続けてきた金星だが、今シーズンのグランドフィナーレがやってくる。1日には土星と40分角まで大接近、50倍程度の望遠鏡なら三日月状の金星と土星の環による共演が楽しめるだろう。12日に-4.5等の最大光度に達してからは急激に高度を下げ、秋に明けの明星として戻ってくるまでお別れだ。

11日未明、月がおうし座のすばる(プレアデス星団)の星を次々と隠す。途中で薄明が始まってしまうものの、月は細く、総合的に見れば好条件だ。

6月上旬に宵の空で見えていた水星が、今月下旬には明け方の空にあらわれる。20日から27日までは日の出30分前の高度が10度前後あるので、6月に見逃した方はチャレンジしてみよう。

今月の星空7月

全天星図

図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。

今月の惑星7月

水星

上旬 中旬 下旬
等級 3.1 1.1 -0.3
視直径 11.2" 9.0" 6.9"
星座 オリオン オリオン ふたご
現象
  • 10日 留
  • 20日 西方最大離角

金星

上旬 中旬 下旬
等級 -4.5 -4.5 -4.5
視直径 33.2" 38.8" 45.6"
星座 しし しし しし
現象

火星

上旬 下旬
等級 0.7 0.6
視直径 6.4" 6.9"
星座 おひつじ おひつじ
現象

木星

上旬 下旬
等級 -2.5 -2.4
視直径 44.6" 42.7"
星座 へびつかい へびつかい
現象

土星

上旬 下旬
等級 0.7 0.8
視直径 16.6" 16.3"
星座 しし しし
現象

天王星・海王星・冥王星

天王星(中旬) 海王星(中旬) 冥王星(中旬)
等級 5.8 7.8 13.9
視直径 3.6" 2.3" 0.1"
星座 みずがめ やぎ いて
現象