2007年 10月

ペガスス座の四辺形、またの名を「秋の四辺形」が宵の早い時間から東の空に高く昇っている。その北東には大銀河で有名なアンドロメダ座があり、さらに北には"W"のように星が並ぶカシオペヤ座も見える。一方、秋の四辺形から南に目を向ければ、みなみのうお座の1等星フォーマルハウトが輝いている。これ以外の1等星は、西に沈んでいく「夏の大三角」か、やがて東から昇る冬の星座にしかない。ちょっと寂しい秋の星座が、今月の星空の主役なのだ。

明るい惑星が、夜半過ぎから明け方にかけての空に集まっている。まずは、今年12月に最接近をむかえる火星。ふたご座の足もとを移動中で、2日に下弦の月と、4日には散開星団M35とそれぞれ接近する。明け方になると昇ってくるのが金星と土星。7月に宵の空で大接近したばかりの両者が、15日に再び接近する。間隔は2.8度と、双眼鏡で観察するにはちょうどよい。金星は29日に西方最大離角を迎え、しばらく明けの明星として輝き続ける。

流星ファンなら注目したい流星群が2つある。9日宵に極大をむかえるジャコビニ流星群は、大出現の可能性は低いものの月明かりがなく好条件。21日深夜が極大のオリオン座流星群は、例年の活動は地味でも、昨年の突発出現を忘れてはいけない。

今月の星空10月

全天星図

図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。

今月の惑星10月

水星

上旬 中旬 下旬
等級 0.2 1.3 5.9
視直径 7.5" 9.2" 9.9"
星座 おとめ おとめ おとめ
現象
  • 12日 留
  • 24日 内合

金星

上旬 中旬 下旬
等級 -4.5 -4.5 -4.4
視直径 32.3" 28.2" 25.1"
星座 しし しし しし
現象

火星

上旬 下旬
等級 -0.1 -0.5
視直径 10.0" 11.5"
星座 ふたご ふたご
現象

木星

上旬 下旬
等級 -2.0 -1.9
視直径 34.8" 33.4"
星座 へびつかい へびつかい
現象
  • 4日 へびつかい座の球状星団NGC6235に接近

土星

上旬 下旬
等級 0.8 0.7
視直径 16.5" 16.9"
星座 しし しし
現象
  • 15日 金星に最接近

天王星・海王星・冥王星

天王星(中旬) 海王星(中旬) 冥王星(中旬)
等級 5.8 7.9 14.0
視直径 3.6" 2.3" 0.1"
星座 みずがめ やぎ いて
現象