2007年
ペガスス座の四辺形、またの名を「秋の四辺形」が宵の早い時間から東の空に高く昇っている。その北東には大銀河で有名なアンドロメダ座があり、さらに北には"W"のように星が並ぶカシオペヤ座も見える。一方、秋の四辺形から南に目を向ければ、みなみのうお座の1等星フォーマルハウトが輝いている。これ以外の1等星は、西に沈んでいく「夏の大三角」か、やがて東から昇る冬の星座にしかない。ちょっと寂しい秋の星座が、今月の星空の主役なのだ。
明るい惑星が、夜半過ぎから明け方にかけての空に集まっている。まずは、今年12月に最接近をむかえる火星。ふたご座の足もとを移動中で、2日に下弦の月と、4日には散開星団M35とそれぞれ接近する。明け方になると昇ってくるのが金星と土星。7月に宵の空で大接近したばかりの両者が、15日に再び接近する。間隔は2.8度と、双眼鏡で観察するにはちょうどよい。金星は29日に西方最大離角を迎え、しばらく明けの明星として輝き続ける。
流星ファンなら注目したい流星群が2つある。9日宵に極大をむかえるジャコビニ流星群は、大出現の可能性は低いものの月明かりがなく好条件。21日深夜が極大のオリオン座流星群は、例年の活動は地味でも、昨年の突発出現を忘れてはいけない。
図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。
水星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | 0.2 | 1.3 | 5.9 |
視直径 | 7.5" | 9.2" | 9.9" |
星座 | おとめ | おとめ | おとめ |
現象 |
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金星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -4.5 | -4.5 | -4.4 |
視直径 | 32.3" | 28.2" | 25.1" |
星座 | しし | しし | しし |
現象 |
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火星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -0.1 | -0.5 |
視直径 | 10.0" | 11.5" |
星座 | ふたご | ふたご |
現象 |
木星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -2.0 | -1.9 |
視直径 | 34.8" | 33.4" |
星座 | へびつかい | へびつかい |
現象 |
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土星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 0.8 | 0.7 |
視直径 | 16.5" | 16.9" |
星座 | しし | しし |
現象 |
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天王星・海王星・冥王星
天王星(中旬) | 海王星(中旬) | 冥王星(中旬) | |
等級 | 5.8 | 7.9 | 14.0 |
視直径 | 3.6" | 2.3" | 0.1" |
星座 | みずがめ | やぎ | いて |
現象 |