2007年 4月

地上では冬の寒さが春の陽気に取って代わられたが、夜空でも冬の星座は宵のうちに沈んでしまい、そろそろ見納めだ。それでも金星が通るおかげで、多くの人が冬の星座に目を向けるだろう。12日には金星とプレアデス星団(すばる)が並び、20日には三日月と金星が並ぶ。

天頂付近に注目すると、逆「?」形をしたしし座の頭と土星が並んでいる。しし座のしっぽにあたる2等星デネボラ、うしかい座の1等星アルクトゥールス、おとめ座の1等星スピカをつなぐと「春の大三角」。一方、北の空に見えるおおぐま座のしっぽを伸ばすと「春の大曲線」だ。冬と違って明るい星が少ない分、スケールの大きな春の星座をのんびりたどってみよう。

14日は細い月による火星食。残念なことに昼間の現象だが、望遠鏡ならじゅうぶん観測可能である。直後の15日未明には、超低空で天王星食(出現のみ)。22日から23日の晩に極大を迎えること座流星群は、例年1時間あたり10個の出現だが、まれに突発することがあるので要注意。

今月の星空4月

全天星図

図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。

今月の惑星4月

水星

上旬 中旬 下旬
等級 -0.1 -0.5 -1.2
視直径 6.1" 5.5" 5.1"
星座 みずがめ くじら うお
現象
  • 2日 天王星に最接近

金星

上旬 中旬 下旬
等級 -4.0 -4.1 -4.1
視直径 13.9" 14.8" 15.7"
星座 おひつじ おうし おうし
現象

火星

上旬 下旬
等級 1.1 1.0
視直径 4.9" 5.2"
星座 みずがめ みずがめ
現象

木星

上旬 下旬
等級 -2.3 -2.4
視直径 40.7" 43.1"
星座 へびつかい へびつかい
現象
  • 6日 留

土星

上旬 下旬
等級 0.3 0.4
視直径 19.2" 18.6"
星座 しし しし
現象
  • 20日 留

天王星・海王星・冥王星

天王星(中旬) 海王星(中旬) 冥王星(中旬)
等級 5.9 7.9 13.9
視直径 3.4" 2.2" 0.1"
星座 みずがめ やぎ いて
現象