AstroArts Topics

恒星・銀河

昔の環境が残る⼩マゼラン雲で、星の産声を初検出

2022/09/02
小マゼラン雲内の原始星では初めて、産声のように噴出する双極分子流が観測された。小マゼラン雲は100億年前の宇宙に近い環境なので、星の誕生する過程が昔から同じだった証拠となる。

系外惑星の大気から二酸化炭素を検出

2022/09/01
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測によって、太陽系外では初めて、惑星の大気中から二酸化炭素が検出された。

超大質量ブラックホール周辺のドーナツ構造が膨らむ原因をとらえる

2022/08/31
銀河中心の超大質量ブラックホールを囲むドーナツ状構造であるトーラスは、内部のガスが激しく運動することで厚みを持つと考えられる。このガスの動きを観測する新手法が提唱された。

宇宙再電離は銀河が多い領域ほど早く進行

2022/08/30
初期宇宙における水素ガスの再電離は、場所によって進行具合にばらつきがあった。観測の結果、進行が早い場所ほど銀河が多い、つまり電離を引き起こす紫外線源が多い証拠が得られた。

宇宙最初の星は「ひとりっ子」で誕生する

2022/08/29
宇宙最初の星々「ファーストスター」が誕生する際、磁場強度が指数関数的に強くなるために星周円盤の分裂が抑制され、大質量のファーストスターが「ひとりっ子」で誕生することが磁気流体シミュレーションで示された。

原始惑星系円盤の一酸化炭素は氷に隠れていた

2022/08/26
原始惑星系円盤を観測する際は一酸化炭素の放つ光がよく利用されるが、その一酸化炭素の観測量が理論的予測より少ないという問題があった。どうやら氷の塊の中に隠れているらしい。

「最も重い星」、実は少し軽かった

2022/08/23
既知の恒星で最も重いR136a1の質量は太陽の250~320倍とされていたが、実際にはその7割程度であることがわかった。宇宙最重量級の星たちは、従来の予想ほど重くないのかもしれない。

原始惑星系円盤の内外で異なる物質組成

2022/08/18
若い恒星を取り巻く原始惑星系円盤の観測で、内側と外側の炭素同位体比が異なることが示された。この比は惑星の起源を探るために使えるかもしれない。

ガイアのデータで描く太陽の未来

2022/08/17
位置天文衛星「ガイア」の観測結果から太陽によく似た恒星のデータを集めることで、これから太陽がたどる進化とその時期が解き明かされた。

大減光の影響が続くベテルギウス

2022/08/16
2019年に起こったベテルギウスの大幅な減光は大規模な質量放出によるものだという説が新たな観測データから示された。質量放出の影響は現在も続いている。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

形成中の惑星を取り巻く円盤からガスを初検出

2022/08/15
推定160万歳という若い恒星系の中で生まれた惑星を取り巻く周惑星円盤らしき構造をアルマ望遠鏡がとらえ、周惑星円盤では初めてとなるガスの検出にも成功した。

トモエゴゼンが赤色矮星の短時間フレアを多数検出

2022/08/12
東京大学木曽観測所の「トモエゴゼン」の観測データから、赤色矮星の短時間フレアが22件検出された。活動的な赤色矮星ではこのようなフレアがほぼ毎日発生しているという。

アルマ望遠鏡、ガンマ線バーストの残光をミリ波で初観測

2022/08/10
継続時間の短い「ショートガンマ線バースト」の残光がミリ波で初めて観測された。このタイプの現象としてはこれまでで最も高エネルギーのバーストだったとみられる。

最遠銀河の候補をJWSTが撮影、赤方偏移16.7

2022/08/09
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の初期観測データから、宇宙誕生の約2億3500万年後に存在した銀河と考えられる天体が見つかった。確認されれば観測史上最遠となる。

JWSTが車輪銀河を撮影

2022/08/05
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が赤外線の眼でとらえた車輪銀河の姿が公開された。銀河の衝突で作られた構造がこれまでより格段によく見える。

宇宙背景放射を使って遠方銀河周辺のダークマターを検出

2022/08/03
宇宙マイクロ波背景放射に作用する重力レンズを観測することで、約120億年前の銀河周辺のダークマターが検出された。その分布は宇宙が従来の予想よりなめらかな可能性を示唆する。

すばる望遠鏡による低温の恒星を巡る惑星探し、最初の発見

2022/08/02
すばる望遠鏡の近赤外線高分散分光器による赤色矮星の戦略的観測プログラムで、最初の系外惑星が見つかった。ハビタブルゾーンから出たり入ったりする楕円軌道を持つ。

一見孤立したガンマ線バースト、実は遠方銀河の中にいた

2022/08/01
継続時間が短いガンマ線バーストの多くは、孤立した宇宙空間で発生しているように見える。だが実際にはあまりにも遠いため、母銀河が検出できていない可能性が示された。

ガンマ線バーストの残り火を使って宇宙を測る

2022/07/29
ガンマ線バーストの残光をX線と可視光線で観測した結果、変化のパターンから真の明るさ、ひいては距離を知る方法が見つかった。超遠方の初期宇宙を理解する手がかりとなりそうだ。

クエーサーの構造を反映する銀河周囲のガスの非等方性

2022/07/27
クエーサーを取り巻く銀河間ガスは紫外線によって電離しているが、方向によって電離の度合いが異なる。その違いがクエーサーの内部構造を反映していることが示唆された。