AstroArts Topics

偏光

X線偏光でとらえたブラックホール近傍の秒スケール変動

2024/08/02
ブラックホール連星「はくちょう座X-1」の偏光観測で、秒スケールの増光現象に付随した偏光の変動が明らかにされた。ブラックホール近傍のダイナミックな構造変化を観測的に示す成果だ。

天の川銀河中心のブラックホールの縁に渦巻く磁場構造を発見

2024/04/03
天の川銀河中心の超大質量ブラックホール「いて座A*」の縁に渦巻く強い磁場構造が見つかった。M87銀河の中心ブラックホールにも同様の構造が存在しており、全てのブラックホールに強い磁場が共通して見られる可能性を示唆する成果だ。

天の川銀河の折り重なる磁場を初めて測定

2024/01/19
天の川銀河の渦巻腕に存在する星間磁場の3次元構造が初めて詳しく観測された。天の川銀河の磁場は、銀河面から大きく傾いた複数の磁場が重なって見えていることがわかった。

ガンマ線と可視光線偏光の同時観測で迫る光速ジェット

2023/12/01
ガンマ線バースト「GRB 180720B」のガンマ線と可視光線偏光の同時観測から、衝撃波中の磁場構造などが明らかになった。ガンマ線バーストの光速ジェットの加速の解明につながる重要な成果だ。

ジャコビニ・チンナー彗星の塵が壊れにくいわけ

2023/07/21
ジャコビニ・チンナー彗星の観測から、この彗星のダストは放出後もほとんど壊れていないことがわかった。豊富な有機分子がダストの形を保つ「のり」の役割を果たすようだ。

磁力線を巻き込み成長する赤ちゃん星

2023/02/16
生まれたばかりの原始星をサブミリ波で観測したデータから、磁場を巻き込みながら原始星が成長する様子が初めて詳細にとらえられた。

ガンマ線バーストの爆発エネルギーは従来予測の約4倍

2022/12/16
ガンマ線バーストの残光に含まれる可視光線と電波の偏光から、光に変換されていない爆発エネルギーがとらえられた。実際の爆発エネルギーは、光のみから算出された従来予測の3.5倍以上だという結果が得られている。

M87ブラックホール周辺の偏光から磁場の様子をとらえた

2021/03/31
2019年に発表されたEHTによるブラックホールシャドウの観測から、ブラックホールを取り巻く光の偏光と磁場の様子が初めて明らかになった。

褐色矮星の表面に木星のような縞模様

2020/05/14
現在知られている褐色矮星の中で太陽系に一番近いLuhman 16Aに雲の帯があり、木星のような縞模様となっていることを示唆する観測結果が得られた。

ガンマ線バーストの電波残光の偏光測定に初成功

2019/11/15
アルマ望遠鏡によりガンマ線バーストの電波残光の偏光が初めて測定され、ガンマ線バーストの総エネルギーは従来の理論予測の約10倍大きいとみられることが示された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

原始惑星系円盤の偏光観測からダークマターの正体に迫る

2019/06/06
原始惑星系円盤の偏光パターンの調査から、ダークマターの候補の一つである「アクシオン」と呼ばれる素粒子の性質に強い制限を付ける成果が得られた。

高エネルギー現象と関係か、一部の太陽フレアで見られるHα偏光

2019/03/04
一部の太陽フレアが偏光することが、国立天文台太陽フレア望遠鏡による観測から確かめられた。コロナ質量放出に伴う高エネルギー現象と関係があるとみられている。

特異な偏光が示す、小惑星ファエトンの非一様な反射特性

2018/09/12
毎年12月に見られる「ふたご座流星群」の母天体とされる小惑星「ファエトン」の偏光観測から、その表面が通常の小惑星と大きく異なることが確認され、表面の反射特性が非一様であることが明らかになった。

活動的小惑星ファエトンの素顔

2018/07/05
地球に近づく活動的小惑星「ファエトン」の観測から、ファエトンの表面で反射した光が大きな偏光度を示すことがわかった。天体表面の性質を反映する結果かもしれない。

成層圏からの天文学、航空機望遠鏡「SOFIA」の成果

2018/01/16
成層圏を飛行するNASAの航空機望遠鏡「SOFIA」による観測データから、大質量星の形成などの理解に関わる複数の最新成果が発表された。

高速で自転する「レグルス」の秘密

2017/09/25
高速で自転する星からは偏光した光が放出されるという50年前の予測が、しし座の1等星レグルスの観測によって初めて確かめられた。

気球から観測、かにパルサーの硬X線偏光

2017/08/14
直径100mの大気球による北極圏上空40kmからの観測で、超新星残骸「かに星雲」の硬X線の偏光が検出された。