板垣公一さん、今年に入って4個目の超新星をNGC 5630に発見

【2005年8月31日 VSOLJニュース(144) / 国立天文台 アストロ・トピックス(135)

(VSOLJニュース)

(著者:山岡均さん(九大理))

山形県山形市の板垣公一さんが、超新星2005ab、超新星2005ad、超新星2005czに続いて、今年に入って4個目となる超新星2005dpを、うしかい座の銀河NGC 5630に発見されました。超新星は発見時(8月27.48日世界時、以下同様)に16等ほどで、2日後に板垣さん自身が確認したときにも同じ明るさでした。8月5日に撮影した画像では、19.0等以下と暗かったことがわかっています。超新星の位置は、以下の通りです。

赤経  14時27分36.62秒
赤緯 +41度15分15.0秒 (2000年分点)
超新星2005dp周辺の星図

NGC 5630の中心核から西に1秒、南に14秒にあたります。NGC 5630は渦巻銀河で、その距離と発見時の明るさを合わせて考えると、重力崩壊型超新星の極大近くと推察されます。今後の分光によるタイプ決定と、光度変化の追跡が待たれます。

(国立天文台 アストロ・トピックス)

山形県山形市にお住いの板垣公一(いたがきこういち)さんは、口径60センチメートルの反射式望遠鏡にCCDを使って撮った、うしかい座の銀河NGC 5630の画像の中に16等級の超新星を発見しました。この発見は兵庫県の中野主一(なかのしゅいち)さんを通じて国際天文学連合に報告されました。この超新星は2005dpと命名されました。超新星は発見時の8月27.48日(世界時、以下同様)に16等ほどで、2日後に板垣さんご自身が確認したときにも同じ明るさでした。8月5日に撮影した画像では、19.0等以下だったそうです。

この天体は NGC 5630 の中心から、西に1秒角、南に14秒角のところにあります。今後の分光によるタイプ決定と、光度変化の追跡が待たれます。板垣さんの発見(独立発見を含む)は通算16個目です。今年2月6日に発見した2つの超新星、りょうけん座の渦巻銀河 NGC 4617 の超新星 2005ab((国立天文台 アストロ・トピックス(80))とくじら座の渦巻銀河 NGC 941 の超新星 2005ad(同((81))、さらに7月17日、りゅう座の渦巻銀河NGC 4589に中に発見した2005cz(同(120))に続き、今年になって4つ目の発見です。


超新星2005dpの位置:この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ Ver.7」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行なってください。

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