ディスカバリー号、無事帰還
【2009年3月30日 NASA News】
スペースシャトル「ディスカバリー号」は、米国東部夏時間3月28日午後3時13分(日本時間29日午前4時13分)に、米・フロリダ州のNASAケネディ宇宙センターに着陸し、12日と19時間30分にわたるミッションを終えた。
ディスカバリー号で帰還したのは、打ち上げ時の乗組員のうち、JAXAの宇宙飛行士若田光一さんをのぞく6名と、昨年11月から国際宇宙ステーション(ISS)に滞在していたSandra Magnus氏の計7名だ。一方、Magnus氏に代わってISSに長期滞在する若田さんは、連日多忙なスケジュールをこなしている。
今回のディスカバリー号のミッションでは、最後の太陽電池パドルがISSに届けられて取り付けられた。また、ISSの水再生システムの尿処理装置も修理された。ディスカバリー号は、尿から再生された数リットルの水サンプルを持ち帰っており、今後分析が行われる。
そのほか、日本の宇宙ステーション補給機(HTV)がISSとランデブーできるよう、GPSアンテナが起動された。
これまでISSへの物資補給は、NASAのスペースシャトル、ロシア連邦宇宙局(FSA)のソユーズ宇宙船やプログレス補給船などによって行われてきた。日本も今年中にHTVの初号機を打ち上げて、物資補給を開始する。
無人の軌道間輸送機であるHTVは、食糧や衣類、各種実験装置など最大6tの物資をISSに送り届ける。補給が済むと用途を終えた実験機器や使用済みの衣類などが積み込まれ、大気圏に再突入し燃焼廃棄される。ISSの交換機器や実験装置など大型装置の輸送が可能であることから、とくにスペースシャトル退役後の活躍が期待されている。