若田さんが支援し、ISSの太陽電池パドルが展開完了
【2009年3月23日 NASA STS-119 MCC Status Report #08/#09/#10/#11】
米国中部夏時間(以下同様)3月20日、国際宇宙ステーション(ISS)に取り付けれらたS6トラスの太陽電池パドル(SAW)が無事展開し、ISSにおける新6人体制に必要な電力供給が可能となった。若田さんはISSの外部カメラを操作して、展開作業の支援を行った。
3月19日午前10時(日本時間3月20日午前0時)ころ、スペースシャトル「ディスカバリー号」とISSの乗組員は地上と連携して、S6トラスをISS右舷側の先端に取り付けた。
スペースシャトルのミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)のJohn Philips宇宙飛行士と第18次長期滞在員の若田さんは、ISSのロボットアーム(SSRMS)を船内から操作し、重さ約14t、長さ約13.7mのS6トラスを最終取り付け位置まで移動させるという任務をこなした。太陽電池パドル(SAWを格納したS6トラスは、その後Richard Arnold氏とSteve Swanson氏らによって定位置にボルトで固定された。
取り付けられた太陽電池パドル(SAW)一対は、翌3月20日に展開された。若田さんはISSの外部カメラを操作し、展開作業の支援を行った。
個々のSAWには、約3万3,000個のシリコン太陽電池が取り付けられている。すべてのSAWが稼動すると、ISSで利用可能な電力は、これまでの15kWから30kWに倍増する。
また、若田さんは同20日に行われたNASAの広報イベントに参加し、28品目ある宇宙日本食を楽しみにしていることや、ISSではまだまだ学ぶことがたくさんあり、一瞬一瞬楽しい時を過ごしていることなどを語った。
若田さんは、3月26日にISSからディスカバリー号が分離するまで、長期滞在員であるSandra Magnus宇宙飛行士との引継ぎ作業を続ける。また、船外活動時にISSのロボットアームを運用する予定だ。