AstroArts Topics

太陽系

急冷化したタイタンのホットスポット

2017/11/29
土星の衛星「タイタン」の南極の上層大気中にあるホットスポットが2012年に急激に寒冷化したのは、大気中の微量ガスの濃縮が原因だった可能性が示された。

奇妙な木星族彗星、本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー

2017/11/28
今年2月に地球に最接近した本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星の赤外線観測から、この彗星は一酸化炭素よりもメタンが多いという珍しい特徴を持つことが明らかになった。

火星の斜面の暗い筋模様、液体ではなく砂の可能性

2017/11/27
火星のあちこちの斜面に気温上昇に伴って現れる暗い筋模様は、これまでは塩を含んだ液体の水と推定されていたが、乾いた砂の流れのような乾燥したプロセスによるものと理解するほうが適切だとする見解が発表された。

恒星間天体「オウムアムア」は細長い葉巻形

2017/11/24
先月19日に発見された観測史上初の恒星間天体「オウムアムア」は太陽系から猛スピードで離れつつあるが、様々な望遠鏡による観測が続けられている。そのデータから、天体の外観や組成などが推測されている。

半世紀以上の観測で判明、静かな太陽は変わらない

2017/11/17
半世紀以上にわたる太陽マイクロ波のモニター観測のデータから、太陽の活動度は極大期では周期ごとに大きく変わるのに対し、極小期では過去5回ほぼ同じであったことが明らかになった。

太陽系誕生時の有機物を含む隕石の非破壊分析に成功

2017/11/16
大阪大学などの研究グループが、地球外有機物を含む炭素質コンドライト隕石を非破壊定量分析することに成功した。「はやぶさ2」が持ち帰る小惑星物質などの分析に、非常に有効な手法となる。

ケレスの内部進化と表面の特徴の関係

2017/11/16
最新の研究によると、準惑星「ケレス」の表面に見られる特徴と内部進化との関係は思った以上に深いようだ。

恐竜絶滅の要因は小惑星の「当たりどころ」

2017/11/14
6600万年前の恐竜絶滅は地球に小惑星が衝突した影響と考えられているが、その衝突位置が少しずれていたら地球の温度変化は異なったものとなり、絶滅はなかったかもしれないという研究成果が発表された。

エンケラドスの地下海で数十億年続く熱水環境

2017/11/13
土星の衛星「エンケラドス」には全球規模の地下海があり、海底で熱水活動が起こっているらしいと考えられている。最新の研究から、エンケラドスの核の多孔度が高ければ、数十億年間は潮汐摩擦によって熱水環境が保たれる可能性が示された。

南北で不揃いな木星のオーロラ

2017/11/06
地球のオーロラは両極で同時に変化する傾向があるが、木星のオーロラは南北それぞれが独立したふるまいをみせるようだ。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

ケレスに過去の海の痕跡

2017/11/02
準惑星ケレスでは水和鉱物が広範囲に広がっており、過去に全球規模の海が存在していた可能性が示された。また、地殻の下に柔らかく変形しやすい層の存在が示唆され、残った液体の痕跡ではないかと考えられている。

観測史上初の恒星間天体か、小天体A/2017 U1

2017/10/30
最近発見された小天体「A/2017 U1」は、その軌道や運動から太陽系外に起源を持つと考えられており、観測史上初の恒星間天体かもしれないという。

火星にねじれた磁場の尾が存在

2017/10/27
火星探査機「メイブン」の観測データから、火星に磁場の尾があり、その尾が太陽風との相互作用でねじれていることが明らかになった。尾を形成するプロセスによって、火星大気の宇宙空間への流出が引き起こされている可能性があるという。

ケレスの有機物の起源

2017/10/23
探査機「ドーン」による観測データとシミュレーションにより、準惑星ケレスの有機物は外から運ばれてきたものではなく、ケレス固有のものである可能性が高いことが示された。

土星のA環を整える7つの衛星のチームワーク

2017/10/20
土星のA環が拡がらないのは衛星「ヤヌス」のおかげだと考えられてきたが、探査機「カッシーニ」の観測データから、7つの衛星によるチームワークによるものであると結論付けられた。

タイタンで起こる激しい嵐と、雲中の有毒なハイブリッド氷

2017/10/19
土星最大の衛星「タイタン」上の嵐が非常に激しいものであることがわかった。嵐の発生頻度はタイタンにおける1年あたり1回以下だが、それでも従来の予想をはるかに上回っている。また、タイタンの南極上空にある薄い雲の中に有毒なハイブリッド氷が存在することもわかった。

月の地下に巨大な空洞、「かぐや」データなどで明らかに

2017/10/18
月探査機「かぐや」の観測データなどの解析から、月の火山地域の地下に複数の空洞の存在が確認された。そのうち一つは「かぐや」が発見した縦孔から数十kmも延びる巨大なものだ。

準惑星ハウメアに環

2017/10/17
準惑星ハウメアが星を隠す現象の観測から、ハウメアの周囲に環があることが明らかになった。太陽系外縁天体としては初めてのことだ。また、ハウメアの大きさが従来の推定よりかなり大きいことなどもわかった。

火星に生命のゆりかごの手がかり

2017/10/16
火星探査機「マーズ・リコナサンス・オービター」の観測データから、約37億年前の火星に熱水環境が存在していた可能性が示唆された。地球における生命誕生の有力候補となっているものと同様の時期と環境だ。

太陽で発生する微小な「ナノフレア」

2017/10/13
太陽X線観測ロケット「FOXSI」による超高感度観測などにより、一見太陽フレアが起こっていないように見える領域で微小な「ナノフレア」が発生していることが明らかになった。コロナ加熱問題の理解につながる発見である。