AstroArts Topics

リュウグウ

「にがり」成分からわかった、リュウグウ母天体の鉱物と水の歴史

2024/09/12
小惑星「リュウグウ」の試料に含まれるマグネシウム同位体の分析から、リュウグウ母天体の中で鉱物ができた順序や水質の変化の歴史が明らかになった。

リュウグウ試料から生命の材料分子を80種以上発見

2024/07/18
小惑星リュウグウの試料から、有機酸や窒素化合物など84種が同定された。リュウグウが水に満ちていた証拠となる分子や、生命の代謝にかかわる重要物質が含まれている。

リュウグウの試料中に、初期太陽系の磁場を記録できる新組織を発見

2024/05/09
小惑星リュウグウの試料から、鉄ナノ粒子が付随する擬似マグネタイトという新組織が見つかった。初期太陽系の磁気を記録することが可能な組織で、太陽系形成の研究に有用なものと期待される。

リュウグウに彗星の塵が衝突した痕跡を発見

2024/01/29
小惑星リュウグウの試料から、彗星の塵との衝突でできた溶融物が見つかった。衝突した塵には生命の材料物質となる有機物が含まれていたこともわかった。

タンパク質構成アミノ酸が一部の天体グループだけに豊富に存在する理由

2023/12/25
タンパク質構成アミノ酸を分解する新たな水質化学反応が解明された。一部の天体グループだけでタンパク質構成アミノ酸が多く、小惑星リュウグウの試料などでは非タンパク質構成アミノ酸が豊富である理由を説明しうる成果だ。

リュウグウの岩石試料が始原的な隕石より黒いわけ

2023/12/15
リュウグウ試料と始原的なCIタイプ隕石はよく似ているとされるが、リュウグウ試料のほうがずっと黒い。隕石を加熱して比較した実験から、隕石は地球落下後に明るくなったとみられ、その母天体は本来黒かったと示唆されるという結果が得られた。

リュウグウ試料が示す、生命材料の輸送経路

2023/12/07
小惑星リュウグウの試料の分析で、砂の表面が窒化鉄に覆われていることが示された。生命材料となり得る窒素化合物が、太陽系の遠方から地球軌道付近まで輸送された可能性を示唆する結果である。

リュウグウ試料に水循環で生じたクロム同位体不均質が存在

2023/11/15
小惑星リュウグウの分析で、クロム同位体組成に局所的な不均質が生じていることが突き止められた。リュウグウで過去に生じた激しい水質変成と水循環が原因とみられる。

リュウグウの見え方が宇宙と実験室で違う理由

2023/10/03
小惑星リュウグウの反射スペクトルが、探査機「はやぶさ2」がその場で観測したデータと地球に持ち帰られたサンプルの分析とで大きく異なる原因は、リュウグウのようなタイプの小惑星では宇宙風化が進みやすいことにあるようだ。

リュウグウ試料から始原的な塩と有機硫黄分子群を発見

2023/09/21
小惑星リュウグウの試料から、非常に多くの始原的な「塩」や多種多様な有機硫黄分子群が見つかった。リュウグウで水・有機物・鉱物反応による化学進化が起こったことを示す結果だ。

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リュウグウの炭酸塩に、母天体が独特な環境で進化した形跡

2023/07/19
小惑星リュウグウの試料に含まれる炭酸塩鉱物の分析結果から、リュウグウの母天体では温度や酸素濃度などの変化を伴いながら水と岩石が反応していたことが明らかにされた。

リュウグウ粒子に残る、穏やかな天体衝突の記録

2023/04/25
探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの粒子サンプルから、比較的弱い圧力を受けた痕跡が見つかった。リュウグウが経験した天体衝突は、大量の岩片をまき散らすようなものではなかったらしい。

リュウグウでアミノ酸が生成された痕跡

2023/04/06
小惑星リュウグウから得られた2つの粒子を比べた結果、液体の水が存在する環境でアミノ酸を合成する反応が、かつて小惑星で起こっていた証拠が見つかった。

小惑星リュウグウに核酸塩基とビタミンが存在、過去には水による変性も

2023/03/29
小惑星探査機「はやぶさ2」が回収したリュウグウの試料から、核酸塩基の一種ウラシルやビタミンB3が検出された。また、小惑星の形成過程で活発な地質活動と衝突の繰り返しがあったこともわかった。

リュウグウ試料から2万種の有機分子、固体有機物を検出

2023/02/27
小惑星リュウグウの試料から、新たに約2万種類の有機分子や黒い固体有機物が見つかった。生物由来のアミノ酸に特有の左右構造の偏りは検出されなかった。

リュウグウの始原的物質は太陽系で最初期にできたものかも

2023/02/27
小惑星リュウグウの試料に含まれる「コンドリュール」と「CAI」という始原的な物質の特徴が詳しく分析された。これらの物質は太陽系で最初期にできたものかもしれない。

リュウグウの炭酸塩は太陽系誕生の180万年後にできた

2023/01/25
小惑星リュウグウの試料の分析から、リュウグウの母天体は太陽系誕生のわずか約180万年後までには形成されていたという結果が発表された。

小惑星リュウグウは彗星と同郷か

2022/12/26
小惑星リュウグウの試料から見つかった始原的な鉱物を分析した結果、ビルト彗星(81P)と似た傾向を示した。リュウグウの母天体が生まれた場所は太陽から遠く、彗星の故郷に近いかもしれない。

リュウグウ粒子は微小隕石の衝突で融けていた

2022/12/23
小惑星リュウグウの粒子の表面に、太陽風の照射で壊された組織や微小隕石の衝突で融けた痕跡が見つかり、C型小惑星の宇宙風化の様子が初めて明らかになった。

地球質量の5%は太陽系外縁で生まれたリュウグウ的物質

2022/12/19
小惑星リュウグウの銅と亜鉛の同位体組成が、元素構成が特徴的なイブナ型炭素質隕石と一致することがわかった。両者は太陽系外縁部で生まれ、同様の物質は地球の形成にも寄与したと予想される。