AstroArts Topics

天の川銀河

太陽系が安全地帯に運ばれたのは、天の川銀河の変化のおかげ

2024/12/09
46億年前に誕生した太陽系が天の川銀河の内部を約1万光年も大移動したという説が数値計算で検証され、移動のしくみやその間の環境変化が生命に及ぼす影響が見積もられた。

鮮やかにとらえられた天の川銀河の最果ての星形成

2024/09/19
すばる望遠鏡が発見した天の川銀河の最果ての星形成領域を、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が観測して鮮明な画像を取得した。両望遠鏡がタッグを組んだ観測による興味深い成果だ。

天の川銀河の衛星銀河は理論予測の倍以上存在か

2024/07/04
すばる望遠鏡の観測データから、天の川銀河の衛星銀河が新たに2個見つかった。これまでに発見されたものも合わせると、天の川銀河の周りには理論予測の倍以上の衛星銀河が存在する可能性がある。

ダークマターの塊が天の川銀河を貫通した痕が見つかった

2024/06/10
天の川銀河できわめて高速の分子雲が見つかった。この分子雲には巨大なシェル構造や空洞などが付随していて、銀河円盤をダークマターの塊が通過した痕跡とみられる。

天の川銀河に降る水素ガス雲は外からやって来た

2024/03/07
天の川銀河の円盤に落下しつつある水素ガス雲の重元素量が初めて全天で求められた。落下速度が遅い「中速度雲」の大半は、定説とは違い銀河外から来たガス雲のようだ。

天の川銀河の折り重なる磁場を初めて測定

2024/01/19
天の川銀河の渦巻腕に存在する星間磁場の3次元構造が初めて詳しく観測された。天の川銀河の磁場は、銀河面から大きく傾いた複数の磁場が重なって見えていることがわかった。

太陽系が生まれた場所は今より1万光年も銀河の内側

2023/11/21
天の川銀河内の元素組成を再現するようなモデル計算により、46億年前に太陽系が誕生した場所は現在よりも天の川銀河の中心に近く、1万光年ほど内側だった可能性が示された。

天の川銀河中心の分子雲の距離と速度を精密計測

2023/09/26
電波観測プロジェクトVERAにより、天の川銀河中心の巨大分子雲「いて座B2」の距離や移動速度が正確に観測された。

天の川銀河の中心から遠い星ほど重元素は少ない

2023/09/12
天の川銀河の内側にある星々の金属量が近赤外線で初めて観測された。天の川銀河の外縁部と同じく、銀河中心から離れるほど金属量が少ない傾向がみられる。

宇宙で最初の星はひとつではなかった

2023/03/30
宇宙初期から輝いている年老いた恒星の元素を機械学習で分析した結果、複数の超新星に影響されていることがわかった。これらの恒星より前に存在した「初代星」は、複数が同時に誕生したことが示唆される。

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ガンマ線観測でダークマター粒子の性質をしぼり込む新成果

2023/02/13
天の川銀河中心部から来るガンマ線を検出する大気チェレンコフ望遠鏡の長期観測によって、暗黒物質の性質に新たな制限を与える結果が得られた。

AIで距離判定、天の川銀河のガス雲分布を描く

2023/02/03
星の材料となる星間分子ガス雲が約14万個同定され、天の川銀河の円盤内における分布が描き出された。ガス雲までの距離の判定をAIに委ねるというユニークな手法が用いられている。

天の川銀河中心で光速の30%で回るガス塊

2022/09/30
天の川銀河中心の超大質量ブラックホール「いて座A*」の周りを光速の30%という猛スピードで回るガスの塊があり、それがX線などで観測されるフレアの発生源となっていることがわかった。

星形成の運命を決めた天の川銀河の棒構造

2022/09/16
天の川銀河に棒状構造ができることで、星形成が進む領域と止まる領域が生じることがシミュレーションで明らかになった。天の川銀河の歴史を解明する新たな成果だ。

天の川銀河の取り巻きは、少なくないが偏っている

2022/09/05
天の川銀河と似た質量の銀河との比較から、天の川銀河は衛星銀河の数が特段少ないわけではないが、分布は偏っていることが示された。

軟ガンマ線の画像化技術を確立、銀河中心やかに星雲を気球観測

2022/06/21
電磁波の中で軟ガンマ線は唯一、画像化手法が存在せず観測が遅れていたが、普通のカメラのように光子が来た方向をとらえることができる装置が開発され、これを用いた気球での観測実験に成功した。

天の川銀河の大規模調査、ガイア第3期データの完全版公開

2022/06/17
天文衛星「ガイア」の第3期データの完全版が公開された。18億個の天体の位置情報を含む初期リリースを補完し、スペクトル情報に基づく天体の動きや組成などが含まれている。

超新星爆発せずに生まれたミリ秒パルサー、過剰ガンマ線の起源か

2022/06/14
天の川銀河の中心から検出されている過剰なガンマ線の放出源として、超新星爆発を経ずに誕生したことで銀河中心部にとどまったミリ秒パルサーが新たに提唱された。

天の川銀河の腕と腕の間にも星の材料

2022/04/04
天の川銀河において、従来あまり観測されてこなかった腕と腕の隙間にも星の材料となるガスが存在することがわかり、腕内と同じ過程で星が形成されている証拠が見つかった。

天の川銀河の厚い円盤は130億年前から形成が始まった

2022/03/30
位置天文衛星「ガイア」の観測により、天の川銀河の厚い円盤が約130億年前から形成され始めたことが示された。これまでの予想より約20億年も早い。