山崎さんら搭乗の「ディスカバリー号」、地球へ帰還
【2010年4月21日 NASA STS-131 MCC Status Report #32】
NASAのスペースシャトル「ディスカバリー号」(STS-131)が、米国東部夏時間(以下同様)4月20日午前9時8分(日本時間同午後10時8分)に、米・フロリダ州のケネディー宇宙センターに着陸した。
山崎直子さんら7人が搭乗したスペースシャトル「ディスカバリー号」が、国際宇宙ステーション(ISS)での任務を終え、4月20日午前9時8分(同午後10時8分)に米・フロリダ州のケネディー宇宙センターに帰還した。
山崎さんたちは、約10日間にわたるISS滞在中、野口聡一さんら長期滞在員と協力して、地上から持ち込んだ6.5トン以上の物資の移送や、3回の船外活動によってアンモニアタンク(ATA)の取替え作業などを行った。なお、物資移送の際、山崎さんは物資移送責任者(ロードマスター)として作業の指揮にあたった。
今回の帰還では、シロイヌナズナの生育やナノスケルトンの作製など、微小重力環境を利用して行われた実験のサンプルも持ち帰り回収される。
ディスカバリー号の地球帰還は、機体の点検のために1日延期されたが、飛行13日目にISSとのドッキングを解除。19日の着陸は天候不良のため断念し、20日も1回目のトライは見送られたが、2度目のチャンスで着陸が許可され、午前8時2分(日本時間4月20日午後9時2分)に軌道離脱噴射を行い大気圏へ突入した。
着陸の約2時間後にはクルー全員が滑走路上に姿を現し、そのまま帰還第一声を述べるミニ会見では、山崎さんが「美しい地球に(戻ってきて)、こうしてまた地球の自然を感じることができてうれしく思います」など、関係者や応援してくれた人々への感謝を日本語と英語で述べた。
STS-131のクルーはこの後4月21日にヒューストンに移動し、市民が参加する帰還式典に臨む。
ディスカバリー号にとっては、1984年の初フライトから数えてこのSTS-131が38回目の帰還。今年9月のSTS-133で、スペースシャトルミッションのトリを飾る予定だ。