宮城の遊佐さんが初の新星発見/西山さん椛島さんは新星を独立発見 再バースト天体か
【2010年12月20日 CBET 2594/2595/2597】
新天体の確認観測で活躍する宮城県の遊佐徹さんが12月17日、さんかく座の銀河M33に新星を発見した。また、12月16日には九州の西山さん椛島さんコンビがアンドロメダ座大銀河M31の新星を独立発見した。今年1月に発見された新星が再バーストしたものである可能性がある。
宮城県の遊佐徹(ゆさとおる)さんが12月17.421日(世界時、以下同様)、さんかく座の銀河M33に16.6等の新星M33N 2010-12aを発見した。
遊佐さんの観測によると、この新星の位置は以下のとおり。
赤経 01時34分17.98秒 赤緯 +30度43分58.3 秒 (2000年分点) 新星周辺の画像
遊佐さんは、他の発見者による新天体を追った確認観測でおなじみだが、ご自身による新天体発見は今回が初となる。
今月10日、仙台市天文台の小石川正弘(こいしかわまさひろ)さんがM31に新星を発見したが、その直前に遊佐さんが撮影した画像に同じ新星がとらえられていた。尊敬する大先輩と同じ夜に同じ未知の天体を捕らえていたことに大きな喜びを感じ、「もっとまじめにやってみようと意気込んでみた」ところ今回の発見につながったと遊佐さんはコメントしている。
福岡県の西山浩一(にしやまこういち)さんと佐賀県の椛島冨士夫(かばしまふじお)さんは12月16.526日、アンドロメダ座大銀河M31の新星M31N 2010-12cを16.4等で独立発見した。
二人の観測によると、この新星の位置は以下のとおり。
赤経 00時42分56.65秒 赤緯 +41度17分21.5 秒 (2000年分点) 新星周辺の画像
この新星は、中国のJiangao Ruan氏とXing Gao氏によって12月15.528日に約17.2等で発見されている。今年1月に発見された新星M31N 2010-01aとひじょうに近い位置にあり、同じ天体が再バーストしたものである可能性が指摘されている。
新星M33N 2010-12aとM31N 2010-12cの位置
この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。
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