インドが来年打ち上げの火星探査計画を発表
【2012年9月20日 ISRO】
インド宇宙研究機構が15日、公式声明で火星探査計画を発表した。同国では初めての惑星探査プロジェクトとなる見込みだ。
インド宇宙研究機構(ISRO)のウェブサイトに掲載された声明によれば、2013年10月か11月にPSLVロケット(注)で火星探査機を打ち上げる予定だという。2014年9月までに火星に到達し、高度500km〜80000kmの楕円軌道に投入する。
このプロジェクトは火星軌道に到達するための技術確立を第一目標とし、軌道周回中にはいくつかの科学観測も計画されている。
ISROは現在、通信、放送、気象など20機の衛星を運用中で、9月9日には100回目の宇宙ミッションとして大阪工業大学を含む日仏の人工衛星の打ち上げに成功した。2008年に打ち上げた初の月探査機「チャンドラヤーン1号」では月に氷が存在する可能性を確認するなどの成果をあげており、この火星探査計画を皮切りに、インドの太陽系探査時代の本格的な到来が期待される。
注:「PSLVロケット」 「極軌道衛星打ち上げロケット」(Polar Satellite Launch Vehicle)の略だが、極軌道(赤道と垂直方向)以外の衛星や探査機も打ち上げている。