巨大ブラックホール周囲にマイルドな環境
【2015年2月26日 国立天文台】
国立天文台の高野秀路さんと名古屋大学の中島拓さんらの研究チームは、くじら座方向の渦巻銀河M77をアルマ望遠鏡で観測し、銀河中心部に存在する巨大ブラックホールの周りに有機分子が集中して存在することを初めて明らかにした。こうした分子は、ブラックホール周囲では強烈なX線や紫外線放射によって壊されると考えられているが、今回の観測成果は、大量の塵とガスによってX線や紫外線がさえぎられている領域があることを示唆している。 この成果は、高い感度と幅広い周波数帯の電波を一度に観測できる能力を兼ね備えたアルマ望遠鏡ならではのものであり、謎に包まれた巨大ブラックホール周辺の環境を理解するうえでひじょうに重要な発見といえる。
〈参照〉
- アルマ望遠鏡 国立天文台: アルマ望遠鏡、巨大ブラックホール周囲に驚くほどマイルドな環境を発見
- 日本天文学会欧文研究報告:論文
〈関連リンク〉
- アルマ望遠鏡: http://alma.mtk.nao.ac.jp/
- アストロアーツ:
- 星ナビ.com こだわり天文書評:
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