AstroArts Topics

恒星・銀河

貧弱な矮小銀河の内部でパワフルな星形成

2015/09/16
アルマ望遠鏡で天の川銀河に近い矮小不規則銀河を観測したところ、その内部にコンパクトな星間分子雲の群れが見つかった。星の材料が豊富とはいえない矮小銀河で密集した星団が作られる理由の解明につながる研究成果だ。

生命がいなくても酸素が豊富な地球型惑星は存在しうる

2015/09/11
太陽系外の惑星に酸素が検出されれば、そこに生命がいると期待される。しかし、酸化チタンの反応で酸素が発生すれば、生命がいなくても豊富な酸素大気を持つ地球型惑星が存在しうることが理論的に明らかにされた。

100億年前の宇宙に発見、突然星を作らなくなった「マエストロ」銀河

2015/09/10
すばる望遠鏡による大規模な輝線銀河の探査から、100億年前の宇宙に「星の生成が止まりつつある」大質量銀河が発見された。多数の超新星爆発によって起こる銀河風が原因で星生成が止まることを示唆する結果で、銀河進化の全体像を理解するうえで大きな成果だ。

直径50億光年のリング状に分布する9つのガンマ線バースト

2015/09/09
約70億光年彼方の宇宙で、9つのガンマ線バーストが直径50億光年のリング状に存在しているようすが明らかになった。

最遠方銀河の記録更新、赤方偏移8.68

2015/09/08
ハッブル宇宙望遠鏡や赤外線天文衛星スピッツァーなどによる観測で、132億年前の初期宇宙に存在するとみられる、これまでで最も遠い銀河が発見された。

太陽の10兆倍以上の赤外線、塵に覆われた銀河「DOG」を多数発見

2015/08/31
すばる望遠鏡の観測データから塵に覆われた銀河「DOG」の探査が行われ、新たなDOGが48個発見された。DOGの赤外線光度は太陽の10兆倍以上にもなると推定され、急成長を遂げつつあると考えられている。銀河とその中心の超大質量ブラックホールの進化を知る上で大きな手がかりとなる成果だ。

カラフルな蝶の羽 ツインジェット星雲の輝き

2015/08/31
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた「ツインジェット星雲」の画像が公開された。蝶を思わせる左右に広がったカラフルな構造の内部には、中心星から吹き出した時速100万km以上ものジェットが存在している。

羽毛のような繊細さ 巨大分子雲「いっかくじゅう座R2」

2015/08/26
ヨーロッパ宇宙機関の赤外線天文衛星「ハーシェル」が、生まれたての星々が存在する巨大分子雲「いっかくじゅう座R2」の中心領域を詳細にとらえた。

花火のような銀河の衝突現場

2015/08/18
3000万光年彼方に、銀河同士が衝突して作られた美しい環状構造が見つかった。これまで同様の構造が発見された中で最も近距離にあるものだ。

史上最軽量の超大質量ブラックホール

2015/08/14
矮小銀河の中心に、太陽の5万倍の質量を持つブラックホールが見つかった。銀河中心にある超大質量ブラックホールとしては史上最も軽いもので、こうした天体がどのように作られるかを知る手がかりとなる。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

緩やかに死にゆく宇宙

2015/08/12
20万個以上の銀河を紫外線から遠赤外線まで多波長で観測した研究から、現在の宇宙で生み出されているエネルギーは20億年前の半分しかないことが明らかにされた。

巨大楕円銀河に見られる星形成の自己制御サイクル

2015/08/11
巨大楕円銀河の中心のブラックホールから噴出するジェットに沿った、高温で青い星の集団がとらえられ、ブラックホールとジェット、星々とが織りなす、星形成のユニークなプロセスが明らかになった。

地球から21光年先のスーパーアース

2015/08/10
地球からわずか21光年の距離にある系外惑星「HD 219134b」がスーパーアースであることが確認された。岩石惑星として、また恒星の手前を通過するトランジット現象を起こす系外惑星としては最も地球に近いもので、今後の観測からスーパーアースに関する様々な情報が得られると期待されている。

すばる望遠鏡HSCで挑む「銀河考古学」

2015/08/05
すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSCを用いた渦巻銀河M81周囲の広域観測で、若い星の集団が銀河の周りに広く分布している様子などがとらえられた。若い星々は隣の銀河との強い重力相互作用によって引き離されたガスの中で生まれ、M81の周りを漂っていると考えられている。

アルマ望遠鏡、ビッグバンから8億年後の初期宇宙で銀河形成を目撃

2015/08/03
アルマ望遠鏡が、これまでに観測された「普通の銀河」のうち最も遠い銀河に、星の材料となるガスの塊を検出した。宇宙初期の普通の銀河が「ただのかすかな点」以上のものとして観測された、初めての例だ。

新理論が示す、ダークマターは湯川粒子に瓜二つ

2015/07/30
従来のダークマターに関する理論とは大きく考え方の異なる新理論が発表された。それによるとダークマターは、湯川秀樹博士が提唱し「湯川粒子」とも呼ばれるパイ中間子ととてもよく似た性質を持つことが示された。

新現象、超大質量ブラックホール近傍からの電波ジェット根元のふらつき

2015/07/29
これまで不動と思われていた、超大質量ブラックホール近傍から噴出する電波ジェットの根元の位置が、ジェット噴流の軸に沿って大きくふらつくという新現象が初めて発見された。超大質量ブラックホールと電波ジェットの根元は30光年以上も離れる時期があるようだ。

太陽と同タイプの恒星のハビタブルゾーンに地球サイズの系外惑星

2015/07/27
太陽のような恒星のハビタブルゾーンに位置する、地球の1.6倍の系外惑星「ケプラー452b」が発見された。

太陽に似た星を巡る、木星の双子のような系外惑星

2015/07/22
ヨーロッパ南天天文台の観測で、年齢・組成ともに太陽に似た恒星の周りを回る、木星の双子のような系外惑星が見つかった。

アウトバーストしたはくちょう座V404星に多重のX線リング

2015/07/10
先月15日にアウトバーストがとらえられたブラックホール連星「はくちょう座V404星」を天文衛星「スウィフト」がX線で観測し、射撃の的のように見える多重リングを写し出した。複数の塵の層で反射したX線が見えているものだ。