AstroArts Topics

恒星・銀河

大質量原始星候補から噴出する水蒸気ジェットの変動を追跡

2015/06/17
VERAと北海道大学苫小牧11m電波望遠鏡を組み合わせた観測により、世界で初めて、大質量原始星からのジェットの間欠的な時間変動が直接とらえられた。ジェットは不連続に繰り返し吹き出していて、4年間で4度観測されるうちに根元の構造が変化していることも確認された。

ホットジュピターに成層圏を検出

2015/06/16
ハッブル宇宙望遠鏡による観測で、巨大な高温の系外惑星「WASP-33b」に成層圏が存在することがわかった。

塵の繭から出現、宇宙で羽ばたく蝶

2015/06/12
ヨーロッパ南天天文台のVLTによる観測で、年老いた星から蝶のような姿をした惑星状星雲が生まれようとしている様子がとらえられた。

アルマ+重力レンズ=視力13000 117億光年先の銀河もはっきりと

2015/06/11
アルマ望遠鏡の観測結果とそれをもとに作られた重力レンズ効果モデルから、117億光年彼方にあるモンスター銀河の内部構造や、その手前にある銀河の超大質量ブラックホールの存在などが明らかになった。

銀河の歴史を物語る、銀河周囲に空いた3組の巨大な空洞

2015/06/11
銀河中心の超大質量ブラックホールが5000万年にわたって起こしてきた爆発的な噴出によって周囲の高温ガスに3組の巨大な空洞が作られた様子を、X線天文衛星「チャンドラ」が明らかにした。

ブラックホール観測に向け前進、日本初230GHz電波干渉計実験観測に成功

2015/06/08
大阪府立大学などの研究グループが野辺山宇宙電波観測所の2台の電波望遠鏡を用いて観測を行い、日本初となる230GHz帯のVLBI観測実験を成功させた。ブラックホールの直接検出に大きく貢献することが期待される。

大量のガスを一気に呑みこむ小さなブラックホール

2015/06/05
ひじょうに強いX線で光る4つの天体をすばる望遠鏡が観測し、ブラックホールがガスを一気に呑みこむ「超臨界流」の反動により大量のガスを放出しているという証拠が得られた。

初期の太陽系にそっくり、太陽系外「カイパーベルト」を発見

2015/06/01
太陽系の「カイパーベルト」に似た塵のリングがケンタウルス座の太陽型星の周りに見つかった。リングの大きさをはじめ太陽系との類似点が複数あり、幼い頃の太陽系の姿に似ているかもしれないという。

大質量星形成領域が銀河面から遠ざかる様子をVERAで観測

2015/05/28
天の川銀河の立体地図を作るVERAプロジェクトの観測で、はくちょう座方向にある大質量星形成領域が銀河面から遠ざかる動きなどが精密に測定された。この運動は、領域付近に広がる巨大バブル構造の膨張を反映したものとみられる。

巨大星のゆりかごと巨大なガスの渦巻き

2015/05/26
アルマ望遠鏡による観測で、巨大星が集団で誕生しているとみられる場所に、高密度のガスの塊を取り巻く3光年を超えるガスの腕が見つかった。ガスの腕が巨大星のゆりかごであることを示しており、巨大星がどのようにガスを獲得して成長していくのかを明らかにする観測成果である。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

紫外線パルスから探るIa型超新星の起源

2015/05/25
3億光年彼方の超新星の観測から、紫外線の明滅が検出された。2通りの説があるIa型超新星の起源のうち、白色矮星に伴星からのガスが降着して爆発に至るという過程を示すものだ。

初発見、クエーサー・カルテット

2015/05/20
米・ハワイのケック天文台の観測から、遠方宇宙の4つのクエーサーが見つかった。重力レンズ効果で作られる4重像とは違い、別々のクエーサーが4つ近接するようすが見つかったのは初めてだ。それぞれの中心には活発な超大質量ブラックホールが存在している。

「宇宙の恐竜の卵」、アルマが原始巨大星団を発見

2015/05/18
宇宙で最も古い天体の一つである球状星団は、数多く見られるが生まれたばかりものは非常にまれで、形成プロセスもわかっていない。アルマ望遠鏡の観測により、今まさに誕生しようとしている球状星団かもしれない天体が発見された。

超新星爆発での元素合成シナリオを支持、r過程元素の起源解明へ前進

2015/05/14
理化学研究所などの研究チームが、中性子を大量に取り込んだ原子核110個を人工的に生成し、その寿命(半減期)を高精度で測定することに成功した。爆発的天体現象で金やウランなどの重い元素が一気に作られる「r過程」を解明する重要な鍵となる。

すばる望遠鏡で迫るスーパーフレア星の正体

2015/05/13
恒星表面の超巨大な爆発現象「スーパーフレア」が見つかった太陽型星のスペクトルを詳細に分析した結果、太陽とよく似た星でも巨大黒点が生じればスーパーフレアを起こしうるということが突き止められた。

アンドロメダ銀河の周囲に広がる巨大ハロー

2015/05/11
ハッブル宇宙望遠鏡による観測から、アンドロメダ座大銀河の周囲に広がるハローが従来の測定よりもはるかに大きいことが明らかになった。ハローは銀河から100万光年も広がっており、もし目で見ることができれば差し渡し満月100個分にも達するという。

赤方偏移7.730、もっとも遠い銀河の記録更新

2015/05/08
確実性の高い手法で求められたものとしてはこれまでで最遠方となる、赤方偏移7.730の銀河が発見された。およそ131億年前の初期宇宙に存在する銀河の姿だ。

宇宙初期から現在に至る世界最大規模のダークマターシミュレーション

2015/05/07
スーパーコンピュータ「京(けい)」と「アテルイ」を使って、宇宙構造形成に関する世界最大規模のシミュレーションが行われた。宇宙初期から現在に至る約138億年間にダークマターが作り出した宇宙の構造とその進化の過程が、従来を格段に超える精度で明らかになっている。

ガンマ線バーストが起こりそうで起こらない超新星

2015/05/07
超新星爆発には、宇宙最大規模の爆発現象であるガンマ線バーストが発生するものとしないものがある。両者の中間にあたる天体は長い間推測されてきたものの未発見のままであったが、2012年に見つかった超新星がこの天体に相当するのかもしれない。

初期の宇宙を照らした、太陽の1億倍明るい星団

2015/04/28
宇宙で最初に生まれた星に関するシミュレーションから、星の数が10から20個ほどの小規模の星団でさえ太陽の1億倍も明るく輝いていた可能性が示唆された。