AstroArts Topics

恒星・銀河

丸い円盤銀河の出現時期は70億年前?

2015/03/11
京都大学、東京大学、国立天文台の研究者らがハッブル宇宙望遠鏡の撮像データを解析し、丸い円盤銀河の出現時期が宇宙年齢約60億年、現在から約70億年前の時代とみられることを明らかにした。

矮小銀河からガンマ線、ダークマター粒子対消滅の証拠の可能性

2015/03/11
最近発見された天の川銀河の伴銀河の1つである「レチクル座2」から、ガンマ線が初めて検出された。このガンマ線は、長い間理論的に予測されてきたダークマター粒子の対消滅の証拠ではないかと考えられている。

銀河の外れに生まれた2つの星団

2015/03/10
天の川銀河の円盤部から1万6000光年も離れた場所で、新しく生まれた星団が見つかった。星の材料はどのようにしてこれほど遠くまで運ばれたのだろうか。

金星とプレアデス星団が接近

2015/03/09
4月中旬の夕方から宵のころ、西の空で宵の明星・金星とプレアデス星団が接近している。双眼鏡で眺めてみよう。最接近は4月12日ごろ。

史上2個目、4重連星の中の惑星

2015/03/09
米研究チームにより、系外惑星を持つ3重星とみられていた連星系にさらにもう1つ星が見つかった。惑星を持つ4重連星としては史上2個目の発見で、連星が惑星形成に及す影響を知るうえで手がかりを与えてくれそうだ。

初めて観測、重力レンズによる超新星の多重像

2015/03/06
93億光年彼方で起こった超新星爆発が、重力レンズ効果により4つの像となってハッブル宇宙望遠鏡で観測された。超新星がこのような形で観測されるのは初めて。今後もう1つの像が時間差で出現すると予測されており、数年後の“答え合わせ”も楽しみだ。

若い宇宙の早熟な銀河 131億年前の銀河に塵

2015/03/04
アルマ望遠鏡と超大型望遠鏡VLTの観測により、宇宙誕生から7億年後の銀河に初めて塵が検出された。塵の一部は天の川銀河と同じくらい成熟しており、短期間で銀河が急速に進化した証だという。

「京」で解き明かした、天体衝撃波での電子加速

2015/03/02
超新星残骸やブラックホールからのジェットでは、その衝撃波によって電子が加速され、さまざまな光を放射する。スーパーコンピュータ「京」によるシミュレーション研究で、電子加速の詳細なメカニズムが明らかになった。

太陽の120億倍 初期宇宙に巨大質量ブラックホール

2015/02/27
中国の研究チームによる観測から、誕生から9億年後の宇宙に太陽の120億倍もの重さのブラックホールが見つかった。

巨大ブラックホール周囲にマイルドな環境

2015/02/26
アルマ望遠鏡による観測から、渦巻銀河M77の中心ブラックホールの周囲に有機分子が集中して存在することがわかった。有機分子を壊すようなX線や紫外線の放射が大量の塵とガスでさえぎられている領域があることを示す、重要な成果となる。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

7万年前に大接近、オールト雲まで迫った「ショルツ星」

2015/02/20
20光年彼方の暗い星が、7万年前に太陽系からわずか0.8光年の距離にまで接近していたことがわかった。

地球生物の大量絶滅、銀河内のダークマターも影響?

2015/02/19
6600万年前の恐竜絶滅など過去の地球における大変動は、太陽系が3000万年ごとに銀河円盤面を通過することが関連しているかもしれない。米大学の生物学者が、銀河円盤のダークマターが地球に及ぼす影響について検証した。

板垣さん発見の新星でわかった、宇宙のリチウム合成工場

2015/02/19
国立天文台などの研究チームが、アマチュア天文家の板垣公一さんが2013年8月に発見した新星をすばる望遠鏡で観測し、リチウムがこの新星で大量に生成されていることを突き止めた。リチウムを生成・放出している天体が直接的に観測されたのはこれが初めてのことだ。

地球のような惑星は、やはり太陽型星の周りに存在

2015/02/18
東京工業大学と中国・清華大学の研究チームが行ったシミュレーションによって、惑星の含水量をもとにして考えた場合、地球のような惑星は太陽くらいの質量の恒星に多く存在しそうだということが示された。

塵を見通して検出、正体不明の有機分子

2015/02/17
東京大学と京都産業大学の研究チームが、塵が多く見通しが悪い環境にある星の光から、正体不明だった大きな有機分子による吸収線を多数発見することに成功した。

初めてとらえられた連星系の誕生現場

2015/02/13
これまで原始星1個の存在が知られていたガス雲「バーナード5」に、高密度のガスの塊が3つ見つかり、約4万年以内にそれらが重力崩壊を起こして新たな星となることが明らかになった。連星系の誕生現場がとらえられたのは初めてのことだ。

ティーカップの中のブラックホール嵐

2015/02/12
VLA を使った観測により、宇宙においてはありふれていてあまり面白みがないと思われてきた楕円銀河で、実は超巨大ブラックホールによる活発な活動が起こっていることが明らかになった。

宇宙は誕生5.5億年後に再電離 従来の説より1億年遅く

2015/02/09
欧州の天文衛星「プランク」の観測により、宇宙の再電離が起こったのは宇宙誕生から5.5億年後であることがわかった。これまで考えられていたよりも1億年遅い時期となる。

野獣か神の手か 彗星のような小型星雲「CG4」

2015/02/04
とも座の「CG4」は、「彗星状グロビュール」と呼ばれる天体の1つ。濃い塵とガスの塊から尾が伸びた不思議な形は、未だ特定されていない要因で形作られる「宇宙の彫刻」だ。

インフレーションの間接的証拠、星間塵によるノイズだった

2015/02/02
2014年3月に検出の可能性が発表された「宇宙誕生時のインフレーションの痕跡」は、新たなデータにより、銀河内の塵によるノイズである可能性が高くなった。宇宙誕生時の出来事を記す「インフレーション理論」の有力な証拠を求めて探索は続く。