AstroArts Topics

恒星・銀河

緩やかに死にゆく宇宙

2015/08/12
20万個以上の銀河を紫外線から遠赤外線まで多波長で観測した研究から、現在の宇宙で生み出されているエネルギーは20億年前の半分しかないことが明らかにされた。

巨大楕円銀河に見られる星形成の自己制御サイクル

2015/08/11
巨大楕円銀河の中心のブラックホールから噴出するジェットに沿った、高温で青い星の集団がとらえられ、ブラックホールとジェット、星々とが織りなす、星形成のユニークなプロセスが明らかになった。

地球から21光年先のスーパーアース

2015/08/10
地球からわずか21光年の距離にある系外惑星「HD 219134b」がスーパーアースであることが確認された。岩石惑星として、また恒星の手前を通過するトランジット現象を起こす系外惑星としては最も地球に近いもので、今後の観測からスーパーアースに関する様々な情報が得られると期待されている。

すばる望遠鏡HSCで挑む「銀河考古学」

2015/08/05
すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSCを用いた渦巻銀河M81周囲の広域観測で、若い星の集団が銀河の周りに広く分布している様子などがとらえられた。若い星々は隣の銀河との強い重力相互作用によって引き離されたガスの中で生まれ、M81の周りを漂っていると考えられている。

アルマ望遠鏡、ビッグバンから8億年後の初期宇宙で銀河形成を目撃

2015/08/03
アルマ望遠鏡が、これまでに観測された「普通の銀河」のうち最も遠い銀河に、星の材料となるガスの塊を検出した。宇宙初期の普通の銀河が「ただのかすかな点」以上のものとして観測された、初めての例だ。

新理論が示す、ダークマターは湯川粒子に瓜二つ

2015/07/30
従来のダークマターに関する理論とは大きく考え方の異なる新理論が発表された。それによるとダークマターは、湯川秀樹博士が提唱し「湯川粒子」とも呼ばれるパイ中間子ととてもよく似た性質を持つことが示された。

新現象、超大質量ブラックホール近傍からの電波ジェット根元のふらつき

2015/07/29
これまで不動と思われていた、超大質量ブラックホール近傍から噴出する電波ジェットの根元の位置が、ジェット噴流の軸に沿って大きくふらつくという新現象が初めて発見された。超大質量ブラックホールと電波ジェットの根元は30光年以上も離れる時期があるようだ。

太陽と同タイプの恒星のハビタブルゾーンに地球サイズの系外惑星

2015/07/27
太陽のような恒星のハビタブルゾーンに位置する、地球の1.6倍の系外惑星「ケプラー452b」が発見された。

太陽に似た星を巡る、木星の双子のような系外惑星

2015/07/22
ヨーロッパ南天天文台の観測で、年齢・組成ともに太陽に似た恒星の周りを回る、木星の双子のような系外惑星が見つかった。

アウトバーストしたはくちょう座V404星に多重のX線リング

2015/07/10
先月15日にアウトバーストがとらえられたブラックホール連星「はくちょう座V404星」を天文衛星「スウィフト」がX線で観測し、射撃の的のように見える多重リングを写し出した。複数の塵の層で反射したX線が見えているものだ。

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衛星プランクがとらえたリングと巨大ループ

2015/07/08
天文衛星「プランク」の観測データから作られた星図に、マイクロ波でとらえた差し渡し200光年の巨大なリングや全天の3分の1を覆うループ構造が浮かび上がった。

すばる望遠鏡HSCが描き出した最初のダークマター地図

2015/07/07
すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSCを用いた観測データから、満月10個分ほどの天域に銀河団規模のダークマターが9つ集中して存在することが突き止められた。ダークマターの分布と時間変化を追い、宇宙膨張やそれを支配するダークエネルギーの謎に迫るための、観測装置と解析手法が確立したことを示す成果だ。

初期銀河に漂う「炭素のけむり」

2015/07/02
ビッグバンからわずか10億年ほどしか経っていない初期宇宙に存在する銀河の中に、炭素原子のかすかな痕跡が見つかった。アルマ望遠鏡の高感度性能が大きく活かされ、銀河の大きさやガスの運動速度などが明らかにされた。

数十億年かけて渦巻銀河を飲み込んだ巨大楕円銀河M87

2015/07/01
ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡(VLT)による観測で、おとめ座の巨大楕円銀河M87が中規模の渦巻銀河を飲み込んでいた痕跡が見つかった。手がかりを与えてくれたのは、M87に存在する惑星状星雲だ。

コンパス座X-1を取り巻くX線リング

2015/06/29
X線連星「コンパス座X-1」の周りに4重のリングが見つかった。X線を反射したエコーが見えているもので、その大きさやX線が届く時間差から、コンパス座X-1までの距離が明らかにされた。

かみのけ座銀河団中に800個以上の「超暗黒銀河」

2015/06/23
すばる望遠鏡アーカイブデータの解析から、かみのけ座銀河団の中に854個もの「超暗黒銀河」が発見され、銀河団内での分布や銀河の中にある星の種族が明らかになった。

太陽1億4000万個分 銀河中心の超大質量ブラックホール

2015/06/22
アルマ望遠鏡による観測を元にしたモデル計算で、棒渦巻銀河NGC 1097の中心に存在する超大質量ブラックホールの質量が太陽の1億4000万倍であると算出された。銀河と超大質量ブラックホールは共に進化してきたと考えられており、その関係を議論する上でブラックホールの質量は非常に重要な情報となる。

初期宇宙に明るい銀河「CR7」発見、第一世代星の証拠も検出

2015/06/19
ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTによる観測で、初期宇宙に存在する銀河としては史上最も明るい銀河が見つかった。有名なサッカー選手の愛称が付けられたこの銀河には、第一世代星が潜んでいる証拠も得られている。

塵の向こうの宝石箱 球状星団「リラー1」

2015/06/19
ジェミニ南望遠鏡による近赤外線観測で、天の川銀河の中心方向にあって塵に隠されているため非常に見づらい球状星団がとらえられた。星同士が衝突しかねないほど密集した星団を調べると、単体の星の進化だけでは説明のつかない謎の天体の起源に迫れるかもしれない。

すばる、原始惑星系円盤に2つ目のリングギャップ構造を発見

2015/06/18
若い星の周りにある原始惑星系円盤をすばる望遠鏡で観測し、過去に見つかっていたリング状のギャップ構造の内側にもう1つのギャップ構造が発見された。惑星系の誕生の謎に迫るうえで重要な観測成果だ。