AstroArts Topics

恒星・銀河

双子の赤ちゃん星を育むガスの渦巻き

2014/12/04
アルマ望遠鏡を使った観測で、双子の赤ちゃん星を取り囲むガスと塵の渦巻きから赤ちゃん星に向かってガスが落下していくようすが見つかった。宇宙に数多く存在する双子の星の誕生と成長に迫る、重要な観測成果だ。

わずか4例目、ジェットを噴き出す渦巻銀河

2014/12/03
研究者を悩ますミステリアスな銀河が発見された。通常ジェットは楕円銀河に見られるものであり、渦巻銀河には見られないものと考えられている。発見された銀河「J1649+2635」は、天の川銀河のように渦巻く腕を持っており渦巻銀河だと確認されたのだが、その中心核からは巨大なジェットが噴き出している。

40光年彼方の“太陽”を横切るスーパーアース、地上から観測

2014/12/02
太陽に似た恒星「かに座55番星」の手前を地球の2倍サイズの惑星が横切るようすが、地上の望遠鏡で初めてとらえらえた。

アルマ望遠鏡が描き出した、老齢の星ミラを取り囲む雲

2014/11/28
アルマ望遠鏡による観測で、くじら座の変光星ミラを取り囲む星雲の姿が明らかになった。連星系の2つの星から噴き出すガスが織り成す複雑な形状は、老いた星の姿がどのように作り出されるのかを調べる手がかりともなる。

「サウロンの目」で見る銀河までの距離

2014/11/27
その姿から、小説の登場人物にちなんで「サウロンの目」と呼ばれる銀河NGC 4151。中心に位置する巨大質量ブラックホールがまとうリングの観測から、6200万光年というこれまでで最も正確な距離が求められた。

日韓合同VLBI観測網で44GHzメタノールメーザーを初検出

2014/11/26
国立天文台のVERAと韓国VLBIネットワーク(KVN)が連携した観測網がVLBIで初めて44GHzメタノールメーザーを検出し、その電波撮像にも成功した。

ブラックホール通過のガス雲は長大なガス流の一部?

2014/11/25
2013年夏に天の川銀河中心の巨大質量ブラックホールに近づいたガス雲とみられる天体「G2」は、さらに長大なガス流の一部かもしれない。以前観測されたもう1つのガス雲とひとつながりである可能性が高いことがわかった。

銀河中心ブラックホールの自転軸、宇宙の巨大網に沿う傾向

2014/11/21
欧州研究者らの観測から、明るい銀河の中心ブラックホールの自転軸の方向が、宇宙に広がる巨大な網の目構造に沿う傾向が見つかった。宇宙の進化プロセスを探るうえで重要なヒントになりそうだ。

水素の霧が晴れた?131億年前に突然現われた銀河たち

2014/11/20
初期宇宙において、観測される銀河からの光が急激に増えていることが、すばる望遠鏡の観測からわかった。中性水素の“霧”が晴れる現象「宇宙再電離」が関わっている可能性が高く、初期宇宙の出来事を探る大きな手がかりとなりそうだ。

ビッグバン直後に、なぜ宇宙は崩壊しなかったか

2014/11/19
素粒子物理学の標準理論は、なぜヒッグス粒子の生成によってビッグバン後に宇宙が不安定となり崩壊しなかったのかについて、答えを出せていない。その謎については、未知の物理が働いたからだといった理論が複数考えだされているが、答えは意外にシンプルな説明で得られるという研究成果が発表された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

いて座A*ブラックホールからやってくる高エネルギーニュートリノ

2014/11/18
由来のわからなかった高エネルギーのニュートリノが、天の川銀河中心の巨大質量ブラックホールからやってくるという兆候が初めてとらえられた。

粒子数2400億で天の川銀河の進化をシミュレーション

2014/11/12
約2400億個の粒子を用いた、過去最大規模の天の川銀河進化の数値シミュレーションが行われた。銀河内の星の観測データと直接比較できるシミュレーションデータを得ることができるようになり、天の川銀河の構造や進化過程が明らかになっていくと期待される。

有志プロジェクトの目で見つけた、1年が不規則な系外惑星

2014/11/11
機械的には検出が難しい、不規則な公転周期の系外惑星を、有志プロジェクトが人間の目で見つけた。他の惑星の性質もわかるなど、この発見は惑星系全体を知る大きな手がかりとなっている。

赤外線背景放射の「ゆらぎ」が示す、大量の未知の星

2014/11/10
観測ロケットに搭載されたカメラの赤外線画像から、宇宙背景放射に未知の「ゆらぎ」が見つかった。この模様はこれまでに見つかっている星や銀河などの放射だけでは説明がつかないもので、例えば他の銀河の周囲に大量に存在する暗い星など、未知の赤外線光源が大量に存在することを示している。

視力2000!アルマが見た惑星誕生の現場

2014/11/07
アルマ望遠鏡の試験観測で、史上最高の解像度で見たおうし座HL星の原始惑星系円盤の姿が映し出された。惑星系が作られつつあるようすが手にとるようにわかる画像は、惑星形成研究の大きな変革を予感させる。

天の川銀河中心のブラックホールに近づいた天体、実は巨大星

2014/11/05
昨夏に天の川銀河中心の巨大ブラックホールを接近通過した天体が、引き裂かれることなく生き残ったことがわかった。観測から、この天体は当初予測されたガス雲ではなく、連星が合体してできた巨大星とみられている。

VERAとアルマで迫る、水メーザーバーストの発生メカニズム

2014/11/04
国立天文台の電波干渉計VERAとアルマ望遠鏡の観測から、オリオンKL星雲で発生した水メーザーバーストが他の天体とどのように関連して起こっているかのメカニズムが明らかになった。

2万5000光年彼方、天王星のような巨大氷惑星

2014/10/30
天王星のような軌道を持つ系外惑星が2万5000光年彼方に発見された。天王星や海王星のような巨大氷惑星候補が太陽系外に見つかったのは初めてのことだ。

連星系で観測された、惑星誕生現場へのガス供給

2014/10/30
連星系「おうし座GG星A」で、連星全体を取り巻く大きな環から、連星の片方の周囲に向かって流れ込むガスが観測された。惑星の工場である原始惑星系円盤が維持されるメカニズムを明らかにし、連星系全般における惑星存在の可能性を広げる成果となっている。

がか座β星系で彗星を統計調査 “クロイツ群”の存在も

2014/10/27
大型惑星や原始惑星系円盤が観測されてきた「がか座β星」惑星系で、数百個の彗星の統計的な調査が初めて行われた。太陽系でいうクロイツ群のような特徴的な軌道による分類も見出されており、誕生間もない惑星系を知る大きな手がかりとなっている。