WISEの撮った「赤い玉」

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【2012年1月6日 NASA

NASAの赤外線天文衛星「WISE」がとらえた「バーナード3星雲」の画像が公開された。中央の「赤い玉」とそれを囲む「緑の環」はどちらも塵でできており、星が形成されている領域を示している。


バーナード3

バーナード3。複数の波長の赤外線で撮影し、人工的に色を割り当てている。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech/UCLA)

画像中央の「赤い玉」の中心にはHD 278942という恒星があり、その光によって周囲のガスが暖められていると考えられている。

緑色の領域は、地球で見られるスモッグとよく似た成分の暖かい小さな塵の集まりと考えられており、赤い領域はそれよりも金属の量が多く、周囲よりも温度が低い領域のようだ。黄色がかった明るい領域は、周囲よりもガスの密度が濃い部分である。また、青い点はこれらのガスの前後にあり、「バーナード3星雲」とは無関係の星々を表している。

これらのガスはペルセウス座とおうし座の境界付近の方向に広がっていて、地球から1000光年ほど離れたところにある。

バーナード3は星形成領域でもあり、ガスの濃い領域で星が作られていると考えられる。