太陽系外初、地球サイズの岩石惑星
【2013年10月31日 NASA】
今年発見された公転周期わずか8.5時間の系外惑星が、地球と同等サイズの岩石惑星であることがわかった。このタイプの惑星の発見は、太陽系外では初めてだ。
確定した太陽系外惑星の数が10月22日に1000個を超え、系外惑星の存在はもはやまったく珍しいことではなくなってきた。これらの発見に大いに貢献してきたNASAの探査衛星「ケプラー」のデータから、今回初めて地球と同等サイズの岩石惑星が見つかった。
惑星「ケプラー78b」が見つかったのは、はくちょう座の方向400光年彼方にある、太陽より少し小ぶりな恒星だ。ケプラーの観測では、惑星が中心星の前を通過する時にわずかに暗くなるようすがわかる。その減光の度合いから惑星の大きさが地球の1.2倍、つまり体積は地球のおよそ1.7倍とわかった。
さらにアメリカとスイスの研究チームがそれぞれ別の地上望遠鏡による分光観測を行い、中心星が惑星の重力でわずかに振り回されるようすを調べたところ、惑星の質量が地球の1.7倍という一致した結果が得られた。
体積と質量の比率が地球と同じということは組成が同じ、つまりガス惑星ではなく、地球と同じく主に岩石と鉄でできた天体ということだ。地球と同等の大きさの岩石惑星はこれが初めての発見となる。
ただしケプラー78bは公転周期が8.5時間とひじょうに短い。中心星からの距離が太陽〜地球間の100分の1程度しか離れていないため、灼熱地獄のような環境と推定される。
ステラナビゲータで系外惑星の位置を表示
ステラナビゲータでは、770個を超える「惑星の存在が確認された恒星」を追加天体として「コンテンツ・ライブラリ」で公開しており、ケプラー78(中心星)が存在する方向を星図に表示できます。ステラナビゲータをご利用の方は、ステラナビゲータの「コンテンツ・ライブラリ」からファイルをダウンロードしてください。