2008年
20日は春分。寒さが続く中にも、春の訪れは確実に感じられるはずだ。日没直後は冬の星座が南の空に輝いているが、春の星座が東から昇り、深夜にはすっかり夜空の主役となる。そんな冬と春の境目にある星座たちに、今月は注目してみたい。
午後8時から9時ごろに空を見上げると、天頂付近に見えるのが冬の星座であるふたご座。1等星ポルックスと2等星カストルの「金と銀」の対比が印象的だが、今月はふたご座の足もとに真っ赤な火星が移動してくるので、いっそう色の違いが印象的だ。
ふたご座に少し遅れて天頂に昇るのが、春の星座に分類されるかに座。暗い夜空なら肉眼でも見えるプレセペ星団(M44)があることで有名だ。そのプレセペ星団が月に隠される珍しい現象が、17日に起きる。月が明るいので、望遠鏡を準備して観察に挑戦しよう。
かに座に続くのがしし座。1等星レグルスなどの星が「?」を裏返した形に並ぶししの頭が天頂を通過するころには、冬の星座は西の空にほとんど沈んでしまっている。レグルスのすぐそばで土星が明るく輝く。これも望遠鏡で絶対に見ておきたい天体だ。
図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。
水星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | 0.1 | 0.0 | -0.3 |
視直径 | 6.9" | 6.0" | 5.5" |
星座 | やぎ | みずがめ | みずがめ |
現象 |
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金星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -3.9 | -3.9 | -3.9 |
視直径 | 11.1" | 10.8" | 10.5" |
星座 | やぎ | みずがめ | みずがめ |
現象 |
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火星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 0.3 | 0.7 |
視直径 | 8.7" | 7.4" |
星座 | おうし | ふたご |
現象 |
木星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -2.0 | -2.1 |
視直径 | 34.7" | 36.6" |
星座 | いて | いて |
現象 |
土星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 0.5 | 0.5 |
視直径 | 19.9" | 19.6" |
星座 | しし | しし |
現象 |
天王星・海王星
天王星(中旬) | 海王星(中旬) | |
等級 | 5.9 | 8.0 |
視直径 | 3.3" | 2.2" |
星座 | みずがめ | やぎ |
現象 |
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