2008年
宵の空ではこと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブが作る「夏の大三角」が天頂付近に昇っている。南天の低い空には、さそり座のアンタレスと、いて座の中で輝く木星。これらの星の間を通り抜ける天の川を、夏休みのうちに一度は見ておきたい。
あいにく17日が満月で、お盆休みのころは月明かりに邪魔されて天の川を見るのが難しいかもしれない。その代わり、天文現象がめじろ押しだ。まず、17日の満月は部分月食となる。北日本では超低空での現象となってしまい、西日本でも食が最大となる前に月が沈んでしまうが、薄明や地上の風景と一緒に撮影してみるのもおもしろいかもしれない。
夏休み恒例のペルセウス座流星群は、今年も12日から13日にかけて極大をむかえる。夜半過ぎに月が沈んでからが見ごろだ。15日の夕方には、西の低空に現れ始めた金星を探してみよう。この日はすぐそばに水星と土星が接近しているので、金星を目印に双眼鏡で見つけるチャンスだ。同じ日の晩には海王星が衝となるので、望遠鏡で探してみてはどうだろう。
1日にはシベリア、モンゴル、中国西部で皆既日食が見られる。日本ではごく一部の地域で日没直前に部分日食となるだけだが、2009年7月22日には日本本土で皆既日食が見られる。いよいよ、あと1年だ。
図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。
水星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -1.4 | -0.6 | -0.1 |
視直径 | 5.0" | 5.2" | 5.7" |
星座 | しし | しし | おとめ |
現象 |
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金星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -3.9 | -3.9 | -3.9 |
視直径 | 10.2" | 10.4" | 10.6" |
星座 | しし | しし | しし |
現象 |
|
火星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 1.7 | 1.7 |
視直径 | 4.1" | 3.9" |
星座 | しし | おとめ |
現象 |
木星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -2.7 | -2.6 |
視直径 | 46.3" | 44.3" |
星座 | いて | いて |
現象 |
土星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 1.0 | 1.1 |
視直径 | 16.2" | 16.0" |
星座 | しし | しし |
現象 |
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天王星・海王星
天王星(中旬) | 海王星(中旬) | |
等級 | 5.7 | 7.8 |
視直径 | 3.6" | 2.3" |
星座 | みずがめ | やぎ |
現象 |