2008年
5月はゴールデンウィークで始まる。その最終日となるであろう6日の未明は、みずがめ座η流星群の極大だ。月明かりのない絶好の条件なので、天文ファンにとっては連休をしめくくるイベントとなるに違いない。だが星空の方では連休が終わってからもさまざまなイベントが起きるので、機会を見つけて観察しよう。
星座をたどるときは、北の空に高く昇りきったおおぐま座の北斗七星が良い目印となる。ひしゃくの取っ手にあたる部分をのばせば、うしかい座のアルクトゥールス、おとめ座のスピカとたどれる「春の大曲線」だ。アルクトゥールスとスピカに、2等星デネボラを加えた三角形が「春の大三角」。デネボラはしし座のしっぽなので、すぐ西にあるのが心臓の1等星レグルス、と言いたいところだが、今はレグルスの東隣に土星が接近しているので少々違う光景となっている。
その土星を目指すかのように、もう1つの惑星・火星が冬から春にかけての星座を移動中だ。23日にかに座のプレセペ星団を通過するようすは必見。また、さらに西の地平線すれすれに現れる水星も見逃せない。14日の東方最大離角は今年最高の観望条件だ。
もう1つ注目したいのが、夕方の空で増光を続けているボアッティーニ彗星。6月には肉眼で見えると予想されているが、日本で一番見やすいのは5月中旬から下旬にかけてとなりそうだ。推定光度は6等から7等なので、双眼鏡で観察しよう。
図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。
水星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -0.5 | 0.5 | 2.0 |
視直径 | 6.5" | 8.2" | 10.4" |
星座 | おうし | おうし | おうし |
現象 |
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金星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -3.9 | -3.9 | -3.9 |
視直径 | 9.8" | 9.7" | 9.6" |
星座 | おひつじ | おひつじ | おうし |
現象 |
火星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 1.3 | 1.4 |
視直径 | 5.6" | 5.1" |
星座 | ふたご | かに |
現象 |
木星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -2.4 | -2.5 |
視直径 | 41.6" | 44.2" |
星座 | いて | いて |
現象 |
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土星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 0.7 | 0.8 |
視直径 | 18.5" | 17.8" |
星座 | しし | しし |
現象 |
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天王星・海王星
天王星(中旬) | 海王星(中旬) | |
等級 | 5.9 | 7.9 |
視直径 | 3.4" | 2.2" |
星座 | みずがめ | やぎ |
現象 |
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