2009年
地上では数日おきに寒さと暖かさがやってくるが、夜空では宵のうちに冬の星座、夜半ごろに春の星座と、毎晩季節が切り替わっているかのようだ。オリオン座のベテルギウスとリゲルやおおいぬ座のシリウスなどといった明るい星が日を追うごとに西の空へ移り、冬の終わりを感じさせる。冬の星座とともに夕方の空を彩っていた宵の明星・金星も、今月半ばごろには西の地平線へと姿を消してしまう。
西の空では、おうし座のプレアデス星団(すばる)が見つけられる。今月は3日と30日の2回、月に隠される「すばる食」が起きる。あいにくどちらも日本からは見られないが、接近は楽しめる。3日の日没直後は上弦近くの月がプレアデス星団をかすめるようすを、30日は三日月をすぎた月がプレアデス星団に近づいていくようすを観察しよう。
宵の天頂付近では、ふたご座のカストルとポルックスが輝く。その東にはかに座、さらに東にはしし座の頭にあたる「大鎌」と1等星レグルスが見られる。そして、しし座の後ろ足に位置しているのが10日に衝となる土星だ。今年は15年に1度の、地球から見て土星がほぼ真横を向く時期にあたるため、環がひじょうに細い。
明け方には、木星も昇ってくる。23日の明け方には月と木星が大接近し、40倍程度の望遠鏡でも視野に収まるので注目したい。木星の月・ガリレオ衛星を、地球の月と同時に見るチャンスだ。
図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。
水星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -0.2 | -0.6 | -1.3 |
視直径 | 5.5" | 5.1" | 5.0" |
星座 | やぎ | みずがめ | うお |
現象 |
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金星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -4.5 | -4.3 | -4.0 |
視直径 | 48.1" | 55.0" | 59.1" |
星座 | うお | うお | うお |
現象 |
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火星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 1.2 | 1.2 |
視直径 | 4.1" | 4.3" |
星座 | やぎ | みずがめ |
現象 |
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木星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -2.0 | -2.0 |
視直径 | 33.3" | 34.4" |
星座 | やぎ | やぎ |
現象 |
土星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 0.8 | 0.8 |
視直径 | 19.7" | 19.6" |
星座 | しし | しし |
現象 |
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天王星・海王星
天王星(中旬) | 海王星(中旬) | |
等級 | 5.9 | 8.0 |
視直径 | 3.3" | 2.2" |
星座 | みずがめ | やぎ |
現象 |
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