2009年
今年の9月には大型連休が存在する。新月直後という観望に絶好の時期なので、ぜひとも空の暗いところへ出かけたい。夕方の空には北東から南西へと流れる天の川が健在だ。その真ん中あたり、天頂付近には、こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブが作る夏の大三角が輝いている。
連休中の23日は秋分。このころを境に気候も涼しくなってくる。夜空ではちょうど天の川が仕切りとなっていて、東から秋の星座が昇ってくる。南の空に昇るやぎ座では、木星の存在感が大きい。真東の方向にはペガスス座の「秋の四辺形」も登場。夜も長くなり、確実に季節の移り変わりを感じられるはずだ。
4日、土星が真横を向いて環が消えるという珍しい天文現象が起きる。たいへん残念なことに、今月の土星は太陽の近くにあるため観察が困難だ。逆に、土星の外側を回る天王星が18日に衝、つまり太陽の反対側にやってくる。双眼鏡や望遠鏡で探してみよう。ちなみにすぐ近くで小惑星ジュノーが23日に衝を迎える。
夜半前には、早くも冬の星座、おうし座が登場する。そのおうし座にあるプレアデス星団が10日の深夜から11日にかけて月に隠される。すばる食とも呼ばれる現象だ。比較的好条件であり、全国で見られるので、双眼鏡を用意して観察したい。
図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。
水星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | 0.8 | 2.8 | 2.8 |
視直径 | 8.9" | 10.3" | 9.6" |
星座 | おとめ | おとめ | しし |
現象 |
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金星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -4.0 | -4.0 | -3.9 |
視直径 | 12.3" | 11.9" | 11.4" |
星座 | かに | しし | しし |
現象 |
火星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 0.9 | 0.8 |
視直径 | 5.9" | 6.4" |
星座 | ふたご | ふたご |
現象 |
木星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -2.8 | -2.7 |
視直径 | 48.1" | 46.2" |
星座 | やぎ | やぎ |
現象 |
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土星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 1.2 | 1.2 |
視直径 | 15.9" | 15.8" |
星座 | おとめ | おとめ |
現象 |
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天王星・海王星
天王星(中旬) | 海王星(中旬) | |
等級 | 5.7 | 7.8 |
視直径 | 3.7" | 2.3" |
星座 | うお | やぎ |
現象 |