2009年
日食は終わったが、夏の夜空はこれからが本番。空を南北に横切る天の川を中心に明るい星が数多く輝き、天文現象もめじろ押しだ。
天の川がもっとも濃い、南の低い空には、さそり座といて座が見える。さそり座は赤い1等星アンタレスとS字形、いて座は南斗六星が目印だ。頭の真上にはこと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブが作る夏の大三角が昇っている。
南東には、15日に衝となる木星。とても明るい惑星なので肉眼ですぐに見つけることができるが、この夏はぜひ双眼鏡を向けてみよう。18日に衝となる海王星が同じ視野に入っているはずだ。
惑星と言えば見逃せないのが、夕方の地平線付近に見えている土星。11日におきる土星環の消失は、15年に一度のたいへん珍しい現象だ。一方、早くも冬の星座が姿を見せている明け方の東の空では、火星と金星が輝いている。細い月と金星が接近する18日の光景はとくに美しい。
夏休みの天文現象と言えば、やはり13日未明に極大を迎えるペルセウス座流星群を忘れるわけにはいかない。今年は放射点のすぐ近くに月があるのが残念だが、月明かりに負けないほど明るい流星も多いので観察してみよう。
図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。
水星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -0.3 | 0.1 | 0.3 |
視直径 | 5.7" | 6.3" | 7.3" |
星座 | しし | しし | おとめ |
現象 |
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金星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -4.0 | -4.0 | -4.0 |
視直径 | 14.4" | 13.6" | 12.9" |
星座 | ふたご | ふたご | ふたご |
現象 |
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火星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 1.1 | 1.0 |
視直径 | 5.4" | 5.7" |
星座 | おうし | おうし |
現象 |
木星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -2.8 | -2.8 |
視直径 | 48.7" | 48.7" |
星座 | やぎ | やぎ |
現象 |
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土星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 1.2 | 1.2 |
視直径 | 16.2" | 15.9" |
星座 | しし | しし |
現象 |
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天王星・海王星
天王星(中旬) | 海王星(中旬) | |
等級 | 5.7 | 7.8 |
視直径 | 3.6" | 2.3" |
星座 | うお | やぎ |
現象 |