AstroArts Topics

恒星・銀河

Ia型超新星のヘリウム核融合反応説を支持する初の観測的証拠

2017/10/12
すばる望遠鏡で観測された爆発直後のIa型超新星のデータ解析から、これまで提案されていた爆発メカニズムの一つによって超新星のふるまいを説明できることが確かめられた。ヘリウム核融合反応説を支持する、初の確固たる観測的証拠である。

地球外生命の指標として不適格か、赤ちゃん星にもクロロメタンが存在

2017/10/11
赤ちゃん星の連星系という星間空間で、有機ハロゲン化合物「クロロメタン」が初めて発見された。この物質はチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星でも発見されており、生命が存在しない環境でも自然に作られて長く存在し続けるようだ。

低温環境で液体のようにふるまう氷

2017/10/06
分子雲に存在する氷である星間氷を模した紫外線照射非晶質氷が、極低温で固体状態ではなく、液体的にふるまうことが発見された。

ビッグバン直後の超音速ガス流が生んだモンスターブラックホールの種

2017/10/05
スーパーコンピューターによるシミュレーションで、ビッグバン直後の超音速ガス流から太陽の3万4000倍もの質量をもつ巨大ブラックホールが誕生する様子が再現された。初期宇宙に存在する超大質量ブラックホールの種になるものと考えられる。

分子雲では初となる直線炭素鎖分子の検出

2017/10/05
電波観測により、おうし座の分子雲領域に直線炭素鎖分子C7Hが検出された。分子雲に見つかったのは初めてのことで、原始地球の有機物の起源を解明する手がかりともなる結果だ。

重力波検出に貢献した研究者3名、ノーベル物理学賞を受賞

2017/10/04
2017年のノーベル物理学賞は、世界で初めての重力波検出に貢献したアメリカの研究者3名が受賞した。

「重力よりも強い」光の力が支配する超大質量ブラックホール近傍

2017/10/04
400個の活動銀河核の分析から、銀河中心の超大質量ブラックホールを取り巻くガスや塵はブラックホールのごく近傍に位置しており、その配置は主に中心部から発生する電磁波の放射圧で決まることが明らかになった。ブラックホールが急速に物質を吸引し、光の放射圧が重力よりも強くなると、ガスが吹き飛ばされてしまうためブラックホールは太り続けることができなくなるという。

土星状星雲の不思議な構造

2017/10/03
ヨーロッパ南天天文台のVLTが観測した、みずがめ座の「土星状星雲」の画像が公開された。塵の分布が詳細にとらえられており、内外のシェル構造や波のような構造などが浮かび上がった。

スーパーコンピューター「京」が解き明かす天体衝撃波の3次元構造

2017/10/02
超新星爆発等によって発生する強い天体衝撃波の3次元構造が、スーパーコンピューター「京」を用いた研究により世界で初めて明らかにされた。

超新星の標準理論をくつがえす新種の天体

2017/09/29
現在の超新星爆発の標準理論では説明不可能な超新星が発見された。類似したタイプの10倍以上のエネルギーで爆発したその超新星は、理論的予言はあったものの観測されていなかった新種の天体かもしれない。

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4例目の重力波検出

2017/09/28
アメリカの2台のレーザー干渉計型重力波検出器「LIGO」とヨーロッパの重力波検出器「Virgo」が、観測史上4例目となる重力波を検出した。3つの検出器がほぼ同時に重力波を検出したのは今回が初めてのことだ。

年老いた赤い星を取り巻く巨大なガスの泡

2017/09/28
赤く輝く年老いた星「ポンプ座U星」の周りに広がる、2700年前に噴出したガスが作る巨大な泡構造がアルマ望遠鏡によってとらえられた。泡の半径は太陽から地球までの距離の1万倍にも達している。

天の川銀河は典型的な銀河ではないかもしれない

2017/09/27
天の川銀河は私たちが宇宙で最もよく研究してきた銀河だ。従来は典型的な銀河だと考えられてきたが、そうではないのかもしれない。

高速で自転する「レグルス」の秘密

2017/09/25
高速で自転する星からは偏光した光が放出されるという50年前の予測が、しし座の1等星レグルスの観測によって初めて確かめられた。

銀河衝突で誕生した超大質量ブラックホールのペア

2017/09/25
複数の電波望遠鏡を用いた観測から、銀河同士が衝突・合体すると超大質量ブラックホールのペアが形成されることが確認された。

主星の光を9割以上取り込む黒い惑星

2017/09/21
ぎょしゃ座方向の系外惑星「WASP-12 b」はアスファルトのように真っ黒で、主星からの光の94%ほどを取り込んでしまうことが明らかになった。ホットジュピターに分類される系外惑星の多様性を示す観測結果だ。

系外惑星の大気中に酸化チタンを初検出

2017/09/20
系外惑星の大気中に酸化チタンが初めて検出された。高温の巨大惑星「ホットジュピター」の大気組成や圧力、温度などを知るうえで大きな情報となる。

世界最大級の銀河の電波写真集が描き出す、星の誕生過程

2017/09/19
国立天文台野辺山宇宙電波観測所の45m電波望遠鏡による127個の銀河の観測から、分子ガスの性質が銀河の中で一様ではないことや銀河によって異なることが示された。

自ら形を変える110億光年彼方の銀河

2017/09/15
すばる、ハッブル、アルマの3つの望遠鏡による観測研究から、110億光年彼方の銀河が円盤状の形をしており、その中心で銀河の形を変えるほどの激しい星形成が起こっている様子が明らかになった。銀河の進化過程が、定説となっている衝突合体以外にも存在したことを示す重要な証拠となる。

回転が速い銀河は平らで円い

2017/09/15
845個の銀河について回転速度と形の関係を調べた観測研究から、回転が速いものほど平らで円盤が円くなることが初めて明らかにされた。