板垣さん、超新星2007Cを発見 早くも今年2個目

【2007年1月9日 CBET 798】

山形県山形市の板垣公一(いたがきこういち)さんは1月5日(世界時)に超新星2007Bを発見されたばかりですが、早くも次の超新星をおとめ座の銀河NGC 4981に発見されました。板垣さん自身にとっては今年2個目、世界的に見て今年3個目の超新星には「2007C」の符号が与えられました。


超新星は1月7.86日(世界時、以下同様)に板垣さんが撮影されたCCD画像に写っていて、発見時の光度は15.9等でした。超新星の位置は以下のとおりです。母銀河であるNGC 4981の中心から東に9秒角、南に22秒角の位置にあたります。

  赤経  13時08分49.30秒
  赤緯 -06度47分01.0 秒 (2000分点)
  NGC 4981の周辺星図と、DSS画像に表示した超新星

なお、板垣さん自身が2006年12月23.87日に撮影された画像には18.5等級より明るい天体はなく、それ以前の画像にも19.0等級以上の明るい天体がないこと、さらにDSSによる画像にも明るい天体はないことがあわせて報告されています。

昨年11個もの超新星を発見するという快挙を成し遂げた板垣さんですが、2006年最初の発見は4月、2個目の発見は5月でした。今年は昨年同様、あるいはさらに上回る大活躍が期待できそうです。

(VSOLJニュース)

(著者:山岡均さん(九大理))

昨日のVSOLJニュース(165)で超新星2007Bの発見をお伝えしたばかりですが、山形県山形市の板垣公一(いたがきこういち)さんは、またしても別の超新星を発見されました。続き順で符号が2007Cと付けられましたが、このような続き順の超新星を一人の日本人が発見するのは、板垣さんご本人が超新星2004Aと2004Bを発見して以来のことです。

板垣さんは、1月7.86日(世界時、以下同様)に撮影した画像上に、16等級ほどの新しい天体を発見しました。天体の位置は以下のとおりです(省略)。おとめ座の渦巻銀河NGC 4981の中心から東に9秒、南に22秒ほどの位置にあたります。翌日、板垣さん本人と、埼玉県上尾市の門田健一(かどたけんいち)さんによって、ほぼ同じ明るさで確認されています。昨年12月23日に撮影された画像には写っておらず、爆発から2週間以内のものと思われます。

NGC 4981は私たちから1億光年弱の距離にある、割合に近い銀河です。最大13.5等級で観測されたI型超新星1968Iの母銀河でもあります。発見等級などから考えて、今回の超新星は、やや暗い重力崩壊型のものか、強い星間吸収を受けていることが考えられますが、今後の分光タイプの確認や、光度変化のモニターが期待されます。


超新星2007Cの位置

この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ Ver.8」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行なってください。

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