探査車キュリオシティ、火星着陸から1年
【2013年8月7日 NASA】
NASAの探査車「キュリオシティ」が、昨年8月の火星着陸から1年を迎えた。
2011年11月に打ち上げられたNASAの火星探査車「キュリオシティ」は、およそ9か月間かけて火星まで飛行。2012年8月6日に、クレーンで探査車を吊り下げて軟着陸するという高度な技術が詰め込まれた初の手法でゲール・クレーターへの着陸に成功した。
その後はクレーターの中央丘を目指しながら岩石などの調査を行っており、今年7月17日には総走行距離が1kmを超えている。
1年間での主なミッション成果として、NASAは以下の5つを挙げている。
- 岩石のサンプル調査から、かつて火星が微生物などの生命に適した環境にあったことを発見
(参照:かつて火星は生命に適した環境だった) - 川の流れで運ばれたとみられる丸い小石を発見
(参照:火星探査車が見つけた丸い小石) - 火星までの飛行中船内で浴びる放射線量を計測し、今後の有人火星探査につながる貴重な材料を得た
(参照:火星探査ミッションで放射線計測 有人計画に活用) - 大気の分析から、生命の痕跡であるメタンの有無を探った。現時点ではまだ検出されておらず、大量にメタンが存在しないことが判明
(参照:かつて火星の大気が失われた痕跡を発見) - 火成岩とみられるものや泥岩など、着陸地点付近の多彩な環境を観測した
NASAのキュリオシティ関連ページでは、火星の岩石ケーキにレーザービームでキャンドルの火をつけるキュリオシティのイラストを掲載するなどお祝いムードだ。これまでの走行のようすを2分間にまとめた動画を見たり、バースデーメッセージを投稿したりすることもできる。