アイソン彗星由来の流星群、出現なるか
【2014年1月15日 Universe Today/American Meteor Society】
昨年11月末の近日点通過で消滅したアイソン彗星が太陽接近中に放出した塵が、15日ごろに流星として見られる可能性がある。
2013年11月29日(日本時間。以下同)の太陽最接近で消滅したアイソン彗星(C/2012 S1)が軌道付近に残した塵が、1月15日から16日ごろにかけて流れ星として観測されるかもしれない。
2012年9月に発見されたアイソン彗星は、昨年11月29日に太陽表面からおよそ110万kmのところまで近づいた。明るく見える大彗星になると期待されたものの、太陽の熱と重力に耐え切れず、崩壊してしまった。
近日点通過直後の1〜2日間は太陽観測衛星によって残骸がとらえられたが、その後地上からの確かな観測例は報告されていない。完全に蒸発したか、観測困難なほど小さな破片が広く拡散しているものと考えられる。
1月16日午前11時ごろ、地球はアイソン彗星の軌道面を通過する(画像1枚目)。アイソン彗星が太陽最接近直前の昨年11月に通過した場所から約330万kmの距離で、アイソン彗星が放出した塵がそこまで拡散していれば、地球の大気に飛び込んで流れ星として出現するかもしれない。米流星協会によると、通常は塵が到達するには遠すぎる距離だが、通過した当時の彗星は活発な活動を見せていたので可能性は皆無ではないという。
アイソン彗星が太陽系中心部にやってきたのは昨年が初めて(そして最後)なので、アイソン彗星由来の流星を観測するチャンスも、もちろんこれが初めてだ。どのくらいの出現になるかは予測がつかないが、肉眼ではっきりわかるような大出現になる可能性は低く、電波観測でそれらしき兆候がとらえられるくらいかもしれない。満月にあたり条件も良くないので、トライするなら「だめもと」の精神で。もし流星群が出現する場合、しし座方向が放射点と予測されている(画像2枚目)。
また、近日点通過後に蒸発しきらず残った彗星の残骸がまだ太陽系をさまよっているとすれば、拡散した塵が重なって濃く見える角度に地球が来たことでその残骸が観測されるかもしれない。流星群の出現よりもさらに可能性は低いが、わずかな望みは叶うだろうか。
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