カロンの大きな山と、冥王星観測85年史

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冥王星最大の衛星カロンの地形を部分的にクローズアップした画像が公開された。通常とは異なる形状の大きな山がとくに目を引いて興味深い。また、1930年の発見から現在までに望遠鏡や探査機がとらえてきた冥王星の「見え方」の違いがわかるアニメーションも公開されている。

【2015年7月17日 NASA (1)(2)

囲み内のクローズアップ画像は、探査機「ニューホライズンズ」の冥王星最接近の約1時間半前(日本時間7月14日19時30分ごろ)に約7万9000kmの距離から撮影されたもので、長辺方向に約390kmの範囲がとらえられている。

衛星カロンと一部領域のクローズアップ
衛星カロンと一部領域のクローズアップ(提供:NASA/JHU APL/SwRI)

少ないながらもいくつかクレーターが見えているが、何よりも目を引くのはクローズアップ画像内の左上に見える、堀の中に一部沈んだような大きな山だ。大きな影を落としているこの地形に、研究者たちは驚くとともに悩んでいる。

今後ニューホライズンズからはさらに鮮明な画像が送られてくることになっている。次の発表は日本時間18日午前2時からということだ。


ニューホライズンズのウェブサイトには、85年にわたる冥王星の画像をつないだアニメーションが公開されている。1930年にトンボーが冥王星を発見した際の観測画像(デジタル化し拡大したもの)から、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)による観測、そしてニューホライズンズが冥王星に接近しどんどんシャープになっていく像やフライバイ時の氷山の画像でできており、「見え方」の変遷の歴史がわかっておもしろい。

85年にわたる冥王星の「見え方」の変遷
85年にわたる冥王星の「見え方」の変遷。クリックで拡大(提供:Lowell Observatory Archives/NASA/JHU APL/SwRI)

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