ディスカバリー号、最後のフライトを無事終了
【2011年3月10日 NASA】
3月9日、国際宇宙ステーションから帰還したスペースシャトル「ディスカバリー号」が米・ケネディ宇宙センターに着陸し、STS-133ミッションが無事終了した。ディスカバリー号は今回で退役となる。
3月9日午前11時ごろ(米中部標準時。日本時間10日午前2時ごろ)、STS-133ミッションの6名のクルーが搭乗するスペースシャトル「ディスカバリー号」が米・フロリダ州のケネディ宇宙センターに着陸し、約13日間にわたる国際宇宙ステーション(ISS)への往還を終了した。
2月24日に打ち上げられたSTS-133ミッションでは、「恒久型多目的モジュール」と「エクスプレス補給キャリア4」の運搬とISSへの取り付けが行われ、また宇宙飛行士の作業を補助する実験的ロボット「ロボノート2」も運ばれた。
1984年8月に初フライト、今回が39度目にして最後のフライトとなるディスカバリー号は、合計365日間の飛行で宇宙ステーション「ミール」やISSへの往還、日本実験棟「きぼう」主要部のISSへの運搬、ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げと補修ミッションなどを務めた。また、5人の日本人宇宙飛行士も搭乗した(注1)。今後は機体検査の後、米ワシントンDC拠点の「国立航空宇宙博物館」に展示される予定だ(注2)。
スペースシャトル計画は、今年4月19日打ち上げ予定の「エンデバー号」(STS-134)、6月28日の「アトランティス号」(STS-135)を残すのみとなっている。
注1:「ディスカバリー号に搭乗した日本人宇宙飛行士」 向井千秋さん、若田光一さん、星出彰彦さん、野口聡一さん、山崎直子さんの5人。
注2:「国立航空宇宙博物館」 米ワシントンDCのスミソニアン博物館群の1つ。ワシントン郊外シャンティリーにある別館「スティーブン・F・ウドヴァーヘイジー・センター」にはスペースシャトルの実験機「エンタープライズ号」が展示されている。